言葉の繰り返しで例えば、あれあれ、これこれ、等は日常会話でよく用いられますので、
表題はそのような飛騨方言の言い回しかと思われる方がお見えでしょう。実はそのような意味ではなく、
表題は飛騨方言で、私が居れば、という意味なのです。
おりゃおりゃ、の前の部分の説明ですが飛騨方言では人称代名詞の第一人称・私、は、おりぃ、です。
これが主語になると格助詞・が、を代名詞に接続させて、おりぃが、とも言いますが、
実際には二拍で発音されて、おりゃ、になる事も多いのです。
おりゃおりゃ、の後の部分の説明ですが、飛騨方言では例えば、
人が家にいる、という場合、おる、という動詞を用います。
そしてこの四段動詞の仮定形は、おれや、が訛って、おりゃ、と発音します。やはり二拍の発音です。
ところで表題のアクセントですが、高く発音する拍を●で、低く発音する拍を○で表記しますと
私が・おりゃ、は○●です。また、動詞・おる、のアクセントは●○です。これが仮定形になっても
やはり二拍のままですので、動詞・おる、の仮定形・おりゃ、のアクセントも●○です。
つまり、おりゃおりゃ ( = 私が居れば )、という句のアクセントは○●●○になり、
このアクセントが外れてしまいますと飛騨方言も途端に意味が不明になってしまいます。
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