飛騨方言も急速に廃れつつあり、佐七も知らない言葉が実は多いのです。
明治から戦後にかけて記された飛騨方言資料に傑作な言葉があります。
そのひとつが、挨拶の言葉・うるせ、です。
意味は、こんにちは、だそうですが。
なるほど、許せ、が訛って、うるせ、になったのでしょうね。
英語でも、挨拶の言葉に パードン・ミー、がありますので、これを日本語に直訳すると、
飛騨方言の挨拶言葉・うるせ、になるのです。
うるせ、を英語訳したら アードン・ミー、になるのでしょうが、
相手は何の意味やら判らず、パードン?と聞き返させるでしょう。
筆者自身は一度も聞いた事がなく、とうになくなった明治生まれの祖父母も
話してはいませんでした。
許せ、とは武家の言葉の様な気もするのですが、江戸時代あたりに、ゆるせ>うるせ、
となって明治になって消滅したのでしょうか。
まことにもって浮世離れした平和な話題です。
筆者自身は、他所の家を訪問する時や駄菓子屋へ入る時には
ごめん!
といっておりましたが、皆様はいかが?
|