以下のサイトが唯一のネット情報のようですね。
サイト内の方言の概説ですが、『飛騨河合村誌』通史編全(平成2年3月31日 河合村役場)中の方言の章
(P1089〜1090)の抜粋です。
村は平成の合併で、吉城郡河合村から飛騨市河井町に変わりました。
筆者は最近たまたま古書店から同書を入手、通読する事ができました。
さて同書には実はおよそ千以上の詳細な語彙の紹介もあり、
河合村に特有な語彙、古川・高山と共通する語彙、に二大分類されています。
村は峠を隔ててすぐに富山という地域ですが、富山方言とは極端に違いがある、と
記載されており、村人はそれを越中さ、と蔑んで口に出す事を忌む、とも
記載されています。
また、同村の言葉が別名・山中方言の美称で記載されています。
山中は、さんちゅう、と読み、河合村の別名です。
実は河合村の語彙はほとんど全て大西村の語彙と共通であり、上記書の二大分類は
あまり意味が無いのでは、と筆者は考えます。
ただひとつ際立った点は、誰を、だりぃ、と言う点です。
大西村(及び高山・古川)では、むしろ、だれ、と言うでしょう。
ただし、自称・おりぃ、対称・わりぃ、は河合・大西に共通であり、
ゆえに自称と対称は飛騨全土で共通であろうと筆者は考えます。
余談になりますが、四十年近い昔の事、
高山市にある高校受験会場でお隣りの席だった女生徒、
晴れてクラスメートになりお名前がN村さん、
"あんた何処?河合村?ごめん、知らんな。
おりゃ久々野や。受験も隣の席やったなあ、ははは。"と話しかけたのが河合村方言(っていうか、彼女っていうか微妙です)との出会いでしたが、
生まれも育ちも河合村、彼女のお国言葉は大西村の方言となんら変わりなしでしたねえ。
だだっ広い飛騨やけど、言語圏としてはひとつなんやさ。
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