大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

飛騨方言のアクセント

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私:今日は飛騨方言のアクセント全般という事で。さて、けなるい、のアクセントは中高○●▼○だが、てきない、はどう。
君:当サイトに既出で、語源は「たいぎなり」、つまり語源は頭高で形動ナリ、形容詞になるとやはり、中高ね。
私:その通り、飛騨方言の形容詞はすべて中高アクセント。語源のアクセントが頭高であっても形容詞になった途端に中高になる、飛騨方言にはそのようなアクセント則、つまりは国文法があり、純東京式というわけだ。
君:いつの時代からかしら。
私:ははは、いい質問だ。「てきない」だけはおそらくは江戸時代、中間・ちゅうげん、という武家社会の下層階級の言葉であったそうだから。「けなるい」は現役の京言葉につき、つまりは平安時代かな。ひとつひとつ時代が異なると思う。
君:早い話がアクセント則は長い国語の歴史から生まれた規則という事のようね。
私:ははは、とんでもない。それこそ大いなる誤解だな。むしろ未知の単語こそアクセント則だよ。では今から僕が女性の名前を片仮名で書くから、読み上げてくれたまえ。アイコ、マイコ、メイコ、タイコ
君:なるほど、誰もが、泰子さんの事を太鼓さんの事とは思わないわね。女性の名前で子で終わるお名前は必ず頭高という規則がある。この規則が出来たのは近代、明治からよね。
私:その通り、愛子さんも麻衣子さんも江戸時代のお名前じゃないからね。さて高山も国際観光都市になって、今じゃ外国人も珍しくないね。僕が小さい頃、小学生だったかなあ、高山祭りで外人さんを初めて見て思った事、いっ、生きている!!祭りの屋台より、よほどめずらしかったぜ。
君:ほほほ、あなたも米国留学中はお一人が職場で孤軍奮闘、東洋人は珍しがられなかったのかしら。
私:それはないね。人種の坩堝だから。さて戦後ドンドン押し寄せてきた外人さんだが、わけのわからぬローマ字表記をみて Takayama Furukawa Gero Hirayu どうやって発音と思う?
君:ほほほ、日本語たる pitch accent ではなく、すべてお尻から二番目の拍に強アクセントの stress accent 英米流なのよね。英米人なりに、わけのわからぬ日本語は尻から二番目の拍に強アクセント、という規則で発音なさるに違いないわ。

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