大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
maximality and the opposite of constraint |
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私:全国各地に無数とも言える方言があるが、実は文法骨格は同じ。全てが日本語の亜種と言える。日本語の最大の特徴がモーラ語、つまりは子音+母音がひとつの強烈な塊、伊呂波48音韻と言ってもいいが、また二モーラが音韻の重要単位であり、最小語条件 minimality costraint という事を繰り返し述べて来た。 君:ほほほ、議論はそれだけに留まってはいけないと。 私:そう、いけません。ちょいと考えればわかる事だ。ところで昨晩は minimality costraint には様々な英語の同意語が学術語として存在する事をお話しした。 君:なるほど。それで、昨日からあれこれ調べものをしたのね。 私:昨日というのは当たっていない。夕食の後に小一時間、寝てしまった。先ほどは目覚めたので、寝る前に何か書こうと数分ほどネット検索したお話です。 君:それはまた、随分と空疎なお話になりそうね。 私:当サイトの記事は全てが読み切り。連載ではない。皆様にお気軽にどこでも読んでいただけたらと思っている。 君:では簡単に、ひと言でお願いね。 私:うん。言語学に minimality costraint という学術語があるのだから、当然、その逆もあるだろうと思い、ネットでお勉強をした。やはり、思った通りだったよ。 君:お願いだから簡単にね。 私: minimality の逆は maximality。これは高校生でも判る。案の定、言語学でも使われていた。 君:最大語とでも訳せばいいのかしら。 私:ちょっと待ってくれ。ネット検索は英語しかやっていない。多分、最長語、とでも訳せばいいのじゃないかな。 君:簡単に言うとどういう事かしら。 私:文章という事ではなく、一個の会話文という事かな。これが maximality。実は当サイトのどこかに何年か前に書いた事がある。英語はクリスマスツリーで日本語は生け花だ。 君:英語がクリスマスツリーとは? 私:必ず主語で始まりピリオドで終わる。これが英語。クリスマスツリーなら天辺のお星さまの飾りが主語であり、樅木の根っこはピリオドという意味。 君:なるほど、英語は主語を省略できないし、ツリーの天辺のお星さまも省略できないわね。日本語が生け花とは? 私:日本語の最大語条件、あるいは最長語条件と言えば、用言がひとつ、という事に集約できるな。用言とは生け花の剣山か花器に相当する役割。剣山か花器に好きな花を勝手気ままに自由にアレンジして設えるのが生け花。「好きだ」「逢いたい」などが日本語の maximality。 君:そうね。主語は省略できるわね。いつ、どこで、等々を自由な順番で付け足せるから日本語は生け花なのね。英語では主語は開始点で問題無いとしてピリオドが終点というのは如何なものかしら。 私:おっしゃる通り。修飾語を幾らでも足せるから。やはり S+V を maximality とすべきかな。これは各論になるね。 君: minimality vs. maximality の概略はわかったわ。 the opposite of constraint とはどういう事かしら。 私: constraint とか condition とかいうが、 constraint のシラブルは con/strain/t 。接頭語・共に+動詞strain(拘束する)+動詞を名詞化する接尾語(辞)。つまりは con/strain/t は強力な結びの二つのポイント、つまりは開始点と終了点がある事を示す。二つの拘束素関係という事、だからこの逆の概念も当然ながら言語学には存在するのでは、と直感したが、案の定、ありました。例えばほんの一例としては Definiteness, Uniqueness, and Maximality in Languages With and Without Articles 。取り合えず買っておいて、暇なときにでも読んでおこう。 君: constraint には反意語がありません、という意味かしら? 私:そんな事は無い。constraint の反意語とは、opposite of a restriction on the size or amount of something permissible or possible という事だ。これに相当する単語としてはlimitlessness, unlimitedness, unrestrictedness, boundlessness, infiniteness, infinitude, eternity, immeasurability, immeasurableness, inexhaustibility, inexhaustibleness, perpetuity, sempiternity, unboundedness 等々だ。英語をなめてはいかんぜよ。 君:その言葉、そっくりお返しするわ。さあ、頑張れ左七! 私:よっしゃあ!・・・・・・ふう、やったぞ。 君:ほほほ、それで結果は?簡単にひと言でお願いね。 私:来た! 君:ほほほ、合格よ。それって日本語の最小語条件ね。キターッ、とか、キタキタ!とか四モーラで叫ぶ事もあるけれど、これは maximality かしら。 私:おっしゃる通りです。但し maximality constrant である限りは、ね。その一方で、若し maximality に constrant が無いとすれば、例としては キターーーーーッ、とかキタキタキタッ、など、文例は無数に相当する。 君:バカ!最小語。ほほほ、これは三モーラなので maximality ね。 |
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