大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 弁別的素性

rhotics

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私:「rhotic」は英語の言語学用語で「r発音」を意味する。 英語の方言の違いによる /r/ の発音の有無を指す。ご存じ米語は rhotic。英連邦の英語は「non-rhotic(/r/を発音しない)」。
君:方言とはよく言ったわね。
私:英語は外来語として日本語にも溶け込んでいる。日本語は non-rhotic。中一では真っ先にこの巻き舌を習うよね。
君:英語は綴りも違うわね。center ではなく centre とか。
私:造語機能があるから楽だね。theater / theatre とか。
君:英連邦の英語が本家なので米語が方言という事かしら。
私:語学の専門家ではないので書きすぎるとボロが出るが、古代にローマに支配されローマ字を使うようになった英国。古代の英語は/セントレ/のような発音だったが綴りは幾千年ほ経ても変わらず現代に至り、発音が/センタ/になった。米国では発音が変化し、それに伴い綴りも変化した。英語であれ米語であれ意味(シニフィエ)は変わらないが、それを示す発音と綴り(シニフィアン)は変化した。つまり言語学の原則、ソシュール学説に合致する。
君:なるほど、日本語にも当てはまるわね。
私:そう。日本語は non-rhotic。だから米語で流入した外来語でも自動的に英国式になる。/センタ/ないし/センター/。
君:母音と長母音では大違いよ。
私:いやいや。
君:/センタ/なんていう人、いらっしゃらないわよ。
私:フィッシャマンズワーフ Fisherman's Wharf というでしょ。誰も/フィッシャーマン/とは言わないよ。
君:なんとか例外を見つけたわね。 ほほほ

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