大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 弁別的素性

vowels

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私:「vowels」の日本語訳は母音。vowel の語源は c. 1300, from Old French voieul (Modern French voyelle), from Latin vocalis, in littera vocalis, literally "vocal letter," from vox (genitive vocis) "voice," from PIE root *wekw- "to speak." Vowel shift in reference to the pronunciation change between Middle and Modern English is attested from 1909. The English record-holder for most consecutive vowels in a word is queueing。これを母音と訳したのは西周(にし あまね)、百學連環。この書が、これがまたエンサイクロペディアを翻訳した言葉。蛇足ながら子音という言葉も彼の発明。
君:なるほど、明治になり西洋の学問が輸入されて母音・子音の概念が出来たのね。
私:そう。国学にはない。ただし、平安初期辺りに既に日本語にはア行音の母音行、あいうえお、がある事が知られていた(明覚、半音作法)。本居宣長は、口の開きの程度によってイエアオウと表記していた(字音仮名用格)。日本語の特徴としては五つの基本母音のみで各国語の二重母音は無い。各国語をみると Daniel Jones の八つの第一次基本母音が有名。なお、日本語では短母音と長母音が区別される。
君:母音と子音の違いは気道の解放程度だと思うけれど、両者の決定的な違いってあるのかしら。
私:母音は音節の核になるという事だね。母音を欠く音節は存在しない。従って音節の核たる母音以外は子音です。
君:音節とはなんぞや、という質問があるかもしれないわよ。
私:音節とはそれ自身の中に何らの切れ目が感じられず、その前後に切れ目が感じられる単音または単音連続。カ/ka/という音で子音と母音を別々に感ずる事は不可能、従って CV 構造たるアルタイ諸語の日本語では仮名で表記されるものはすべて文節。アタマ頭は三つの音節からなる名詞。
君:アルタイ諸語だから母音優位なのよね。だから母音。西周の感性も大したものだわ。
私:英語は子音優位だね。英語を決定づけるものは子音。英語の場合、母音は全て曖昧母音でいけ。
君:あら、英語のほうが日本語より母音の数は多いわよ。
私:日本語も母音無声化が著しい。英語に近づいている。
君:それがそうでもないのが畿内方言よね。
私:そうだね。東京語と異なる。
君:大阪弁のほうがクラシックな日本語というわけね。 ほほほ

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