大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
連ドラ・ブギウギ |
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私:朝の連ドラ・ブギウギだが、最近の放送内容で茨田りつ子(淡谷のり子役)が官憲に声を荒げて方言で反駁する一瞬の台詞が印象的だった。 君:方言おたくとしては見逃せない一言だった、というわけね。 私:僕は一瞬、博多方言かな、と思ったのだが、どうやら津軽方言だったらしい。淡谷のり子は青森市の出身、つまりは津軽方言。津軽方言では禁止の表現は、まね、というのが有名だが、これを聞き間違えたのかな?津軽方言と博多方言の違いについては別の機会に。今日のテーマは人間が怒りなどの感情を爆発させる時に方言を口滑らすという心理学について。 君:心理効果を狙って、つまりは冷静判断の結果という事ではなさそうね。 私:そうだね。人が幼少期に覚えた方言は生涯にわたって忘れるものではない。どうにもしようがない感情が高ぶった時に、うっかりと発するのは方言。そして、その言葉は凄みがある。 君:逆に言えば、共通語で話せるうちは冷静さを保っている証左という事ね。 私:その通り。外国に行って、どうにもこうにも腹の虫がおさまらない場合は日本語でまくしたてるといい。下手に英語は使わないほうがいい。 君:あら、あなた、英語で怒鳴った経験があるのかしら。 私:いやいや。命令形は使うが、つい、プリーズ、の間投詞を使っちゃうね。 君:方言で怒鳴る事って、日常的にはほとんどないわね。 私:子供のころに親に怒鳴られた経験位かな。 君:何故、怒る時に、つい方言が出るのか、の説明は? 私:習得した言語、つまり共通語、は脳内の翻訳エンジンによって生まれた方言のミラー像という事だからかな。つまりは、間髪入れずに反駁したい時には思わず方言が出るが、これが怒りの本気度が高いのだぞ、という威嚇効果を高めるという良い効果をもたらす。その一方、マイナスの印象を持たれる点も否めない。 君:マイナスの点とは? 私:理性的に物事が考えられない、ととらえられてしまう。つまりは知性の低い人間だと思われてしまう事。 君:なるほど。冷静さを失ってはいけないわね。落ち着いて共通語で説得するほうが分が良いという事ね。短気は損気。ほほほ |
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