大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
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国語学言論・上・下、時枝誠記、岩波文庫復刻版 時枝文法を余すことなく記述した書です。ソシュール批判、音声論、文字論、詞・辞の分類、風呂敷構造、入れ子構造、主語格、対象語格、修飾格、客語、補語格、独立格、連想格、格の転換、意味論、敬語論、国語美論、等々。 日本語動詞述語の構造、丹羽一彌著、笠間書院 「行くカン」「行くカイ」などを「行きマスカ」と訳さなければならなかったとき以来、丁寧さを表す形式の位置が異なっていることを統一的に説明できる日本語文法が必要だと感じていた(あとがきより)。 サイト管理人個人としては本文68頁に飛騨方言と同じの愛知県のサ行動詞(せる)を発見、思わず目が点になりニンマリ。 日本語に主語はいらない、金谷武洋・かなやたけひろ、講談社選書メチエ 百年の誤謬を正す書。愛らしい、赤ん坊だ、泣いた、日本語の基本文はこの3種で十分である。英文法の安易な移植により生まれた日本語文法の主語信仰を完璧に論破する、すべての日本語話者、必携の書。 日本語文法総解説、町田健、研究社、2021.5.31初版 言語学者、フランス語学者でソシュールの第一人者たる町田先生の待望の日本語文法書。町田文法は学校文法を全否定することなく、音韻論、形態論、構造論、意味論的に包括する文法です。文法用語の定義を重んじ、言語としての日本語を極めて厳密に分析しています。つまりは、思わず目から鱗、佐七は今まで何を考えていたのだろう、と考えさせられる内容にて、当サイトに今後の方向性を与えてくれる書。 日本語を叱る!、加賀野井秀一、ちくま新書、第一刷 翻訳語としての日本語、二重言語としての日本語といった視点から、まさしく、わが日本語の未来を考えるための基本方針を導き出した書。日本語は曖昧な言語であり、情意表現に適していると言われる事が多い。けれども、テニヲハ、後置詞・によって・において、などを駆使しながら明晰な意味を表現出きる様になった。ところが、近年の片仮名言葉、一語文、タメ口、等に代表される若者言葉、それに携帯電話やメールなど、情報環境が激変した事によって大きな混乱が生まれている。甘やかされた日本語の現状を丁寧に分析し、雑種言語としての日本語の歴史を再検討しながら、新たな可能性を探る書。 二重言語国家・日本、石川九楊、NHKブックス 日本語は、語彙的に中国の漢語と孤島の和語に分裂し、構造的には漢語の詞を和語のテニヲハが支える二重言語である。また、音楽を発達させた西洋の声中心言語に対し、日本語は、漢字という表意「文字を聞く」書字=文字中心言語。日本語は中国語の植民地語である。 「二重言語国家・日本」の歴史、石川九楊、青灯社 政治や思想の言葉・漢語の大陸からの流入と、それに対応する性や自然の言葉・和語の成立、両者の併存、融合、分離の歴史ドラマは書に表現されている。書がどのように書かれてきたか、その表現技術と筆致の心理から、中国への異和、日本固有の美学の成立、大和心の幻視、中国の再認識等、時代精神の変遷を解明していく。 |
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