大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

語彙論

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私:まずは序論という事だが、飛騨方言の語彙論に取り掛かろうかと考えている。
君:まずは、そもそもが語彙とは、という命題ね。
私:語彙とはある言語の単語の総体。当サイトでは各論としてざっと百ほどか、方言量が2以上の言葉を紹介してきた。所謂、同意語・同義語というもの。ただしこれは狭義の意味の語彙。
君:同じような分類の単語の集まりを語彙というのよね。
私:そう。分類にもそれこそ星の数ほどあって、ある個人が聞いたり読んだりしてわかる語彙を理解語彙という。そして教育により話したり書いたりできる語彙を表現語彙という。一般に理解語彙は表現語彙より多い。
君:何を分かり切った事を。学校で学んだこと、つまり表現語彙は全て忘れるものなのよ。
私:そうなんだよ。医学部に進学して半年で九千個のラテン語の解剖学用語を覚えた。我ながらよくやったと思う。そんな思い出だけ。大半を忘れた。さて理解語彙よりもっと基礎的な語彙というものもある。基礎語彙だ。つまりは日常で最も普通に使われ、社会生活を営む上で必要とされる単語を言う。
君:ほほほ、外国で生活するためにはその国の基礎語彙の習得がまずは必要条件ね。
私:いやあ、神経の図太い人なら実は十分条件といえるだろう。細かい事はどうでもいい、身振り手振りでなんとかなるものだ。外国語というものはそういうものだ。
君:飛騨方言の語彙をやろうとは、これまた大きく出たわね。
私:ついさきほどだが、まずは当サイトで生活語彙という言葉をどれだけ使っているか調査した。9の記事があった。
君:たった9つの単語ではね。うさぎ、こけこっこ、も生活に即した言葉かと言えば、少し疑問ね。
私:おっしゃる通り。語彙の話は始まったばかり。飛騨方言の動物の語彙にすれば「へんべ蛇」や「どんびき牛蛙」がヒットするかもしれない。
君:切りが無いわよ。
私:学問ではあるが語彙学とは言わない。語彙論だね。英語では thesaurus, terminology, vocabulary, synonym, antonym, lexicon, context, glossary, onomasticon, etc.
君:つまりはこれらの英単語は語彙と言う意味の英語の語彙ね。英検一級ね。日本語は語彙ひとつだけ。ほほほ

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