大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 飛騨方言 You Tube Contents |
【#044】Do you understand Gifu dialect!?~日本人でも分からない!?岐阜弁について~with English subtitle |
岐阜県は美濃地方(南部平野部)と飛騨地方(北部山間部)に分かれるので、方言学上は二つの地方には方言境界がある事にはなっていますが、ここで紹介されているのは美濃方言なので、飛騨方言とどの程度、異なるのか気になり閲覧してみました。お忙しい読者の為に、この動画で紹介されている七つの動詞は飛騨方言と共通です。従って美濃・飛騨の差はありませんでした。あかる、という動詞は私自身は使った事が無いので、美濃では使うが飛騨では使わない・つまりは差がある、と短絡的に考えがちですが、そのような考えは往々にして間違いの事があるのです。手元の資料、土田吉左衛門著・飛騨のことば、には、あかる(=こぼれる、例・ぶちあかる)、の記載があります。同書は飛騨方言の語彙約一万語を記載した昭和34年出版の超一級資料です。
全国の皆様へ、美濃用言と飛騨方言を足した方言区画・岐阜方言すら愛知方言を足してギア方言(ギフとアイチ)という正式な方言学用語があり、岐阜の言葉と名古屋の言葉の差は極わずかです。方言学的には飛騨方言は尾張・美濃の影響が極めて強い方言、と一言で表現できるわけです。
動画のなかで気になった事ですが、かう、の音韻が頭高(あたまだか)アクセントと尾高(おだか)アクセントでゆらぎがある点は誤謬のようですが、一発撮りの事なので、この際は良しとしましょう。また誤解のないように、私は女性の動画をことさらに取り上げているわけではありません。たまたま、岐阜には方言女子が多いという事のようです。
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