大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 歴史

博多方言・こげ

戻る

飛騨方言サイトで博多方言の事をあれこれ書いても意味の無い事ですが、あえて。さて飛騨方言では、これだけ、という意味で、こだけ、と言います。後続する言葉が、だけ、の場合のみ、これ、が、こ、の音に短呼化されます。ところで博多方言ですが、こげなこと・こげんこつ、などと言うのでしょう、意味は、このようなこと、である事は書かずもがな。

ところで、こげ、の語源はそもそも何なのでしょうね。気になって仕方なく、先ほど来、あれこれネット検索しているのですが、どうにもこうにも情報なし。北九州市の人でこんな事に興味を持っている人はどうもなさそうです。次いで手元の方言学の書を片っ端から読んでみましたが、やはり記載なし。方言学の先生もご興味ない話題のようでした。何ともはや残念。

ですから佐七の孤軍奮闘は続きます。旺文社古語辞典には、け・気、接尾語、いかにも〜の様子である・〜らしくみえる、〜らしい、の記載があります。これが語源なのでしょうね。つまりは、こげ、とは、この気、と言う事、このような気配、という意味ではないでしょうか。本邦初公開の佐七説です。

尚、古代においては、近称は、こ、であったようです。古事記・上、に記載があります。つまりは北九州方言は古い言い回しが残っているという事なのでしょう。

飛騨方言においては、これだけ、のみが、こだけ、になるのは不思議と言うほかありませんね。これでも、を、こでも、とは、うーむ、言わないでしょうね。ただし、大変に急いで発音すると、ついつい、こでも、と言ってしまうような気もします。実際にそのように話しても十分に意味は通ずるはずです。こでもなあ、考えてみたんやさ。
追加 2007/9/12
新刊書、東京堂出版・地方別方言語源辞典、に出雲方言の項目に記載がありました。こげな、とは、こがいな、と言う言葉の連母音融合というのが定説のようです。それにしても、こがいな、とはそもそも何の意味なのでしょうね、この意外な、でしょうか。まさかね。佐七は益々わからなくなってしまいました。

ページ先頭に戻る