大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 歴史

博多方言・おりょりょ

戻る

私:先だって福岡空港で、おやっ、と思った。
君:飛騨方言「おりょりょ」は正に「おやっ」という意味だわね。
私:そうなんだよ。「おりょりょ」と銘打った博多土産という事で、方言グッズ。
君:つまり、「おりょりょ」は飛騨の俚言ではない事に気づいたのね。
私:そうなんだよ。十年以上、方言をかじっているが、今までこんな簡単な事に気づかなかったのはうかつだった。
君:キーワードがあるわね。
私:そう。
君:感動詞。
私:その通り。手元の小学館日本方言大辞典を見ると同語は全国共通方言であるのみならず、その派生語、つまり音韻変化も実に多い。
君:ほほほ、派生語という言葉の使い方は過ちだわよ。
私:・・あっ、そうか。人間が自然に発する言葉だから語源は無いし、語誌も無い。古い・新しいを議論するのはナンセンスだね。
君:そういう事ね。
私:それにしても、中学生の時からずうっと疑問に思っていた事がある。
君:何?
私:どうして英米人は「アウチ!」と叫ぶのだろう。もっもね、英米人も思うだろう、どうして日本人は咄嗟の言葉が促音なのかと。
君:お互い様ね。
私:もうひとつ、中学生の時の思い出がある。ベルヌの冒険小説。賊は意味不明の言葉、つまりは合言葉だけで話すので囚われの身の主人公は賊の国籍が判らない。そして突然、賊の一人が誤ってマストの上から落下する。その時、咄嗟にフランス語を叫んだのでフランスの賊なのかと主人公は理解する。
君:へえ、それで結末は?
私:忘れたよ。結論だが、感動詞について方言学に考察する事はナンセンス。
君:おりょりょ!

ページ先頭に戻る