久々利ニ野に伝わる袈裟切地蔵伝説。
その地蔵は今でも現役で実在した!

元和2年(今から350年程前)久々利ニ野の「明治街道」には複数に分かれる女の化け物がおったそうな。そいつに遭遇したお侍さんが「オノレー妖怪め!」と刀で切りかかると・・・「ガチ!!」と硬い音がして辺りは真っ暗になった。翌朝、一体の地蔵が転がっており右肩から左脇にかけて切跡があったと。それを見た村人が「もってーねーよ」とそこに祠を建てた。それ以降は妖怪も出なくなったとさ。めでたしめでたし。というネタを仕入れた。この伝説を聞き、まず思ったのが妖怪=切れた地蔵だったのか?ということだ。残念ながら話全体の意味がつかめなんだ。
それは後から詳しく調べればいいのだが、お地蔵さんに関しては、ニ野に存在するということしか知らなんだで早速その切れた地蔵を探しにニ野を訪れた。第一村人発見♪さっそくこの地蔵に関して聞いてみる。すると即答で「ああ、弘法様はあっちだわ。」と親切に道を教えてくださった。こんなにも早く見つかるとは思わなんだ。地蔵様もこんな立派に祀られているとは思わなんだ。そこは地蔵様の集合住宅というか団地となっていたので、切れた地蔵様を中心に地蔵様が
井戸端会議をしているかのように向き合っている。写真で見てお分かりの通り一体だけ豪邸に建っているお地蔵様が見える。このお地蔵様だけかなりのVIP待遇のようだ。このお地蔵様が妖怪・・・?いやいやこの土地を長年妖怪から守り続ける袈裟切り地蔵様なのだ。
近くに寄ってみると本とに切れとる。切れとる。ざっくり切れとるわ。おそらくこのお地蔵様を初めて見た人は縁起が悪いだの、おっかないだの悪い方に思うだろう。切れ具合がよく見えないと言う方のためにさらに寄ってみる。
ほれ、ようけ切れとるやろ。もうばっくり切れとるわ。ご覧の通りこのお地蔵様は今でも人々から大事にされてなんて名前なのか分からんが、棒と色紙で作ったものやお賽銭がある。他のお地蔵様には一切お賽銭がないことからも、彼がボスでお地蔵様群を形成していることが確認できる。ちなみに写真では何者かに荒らされたような感じがするが、最初ッからこうなってたんだよん。meじゃないよ!!
僕も妖怪が出ないことへの感謝と願いを込めてポケットから1円玉を差し出して拝んだ。お地蔵様の台の部分にあるジャラジャラしたものは全てお賽銭である。
お地蔵様の後ろに回ってみる。修復された跡が残っており発見当時は真っ二つに切れていたのだろうか?お地蔵様の絶対に見られたくない手術跡を見てしまったようなちょっと申し訳ない気がしつつ、このような伝説を若者に継承していくことも必要だなと思いながら帰路についたとさ。めでたしめでたし。

ノエルはこの伝説の意味がよく分かりません。聞いた話ではどうしても妖怪=袈裟切り地蔵となってしまうのです。詳しい方がお見えになりましたらメールか何かで教えていただけると幸いです。