飛騨方言では、水などがこぼれる、という意味で、したる・自ラ四、を用います。
さて共通語・したたる、に意味がほとんど同じという訳ですから、
したたる>したる、のような語変化があったのでしょうか。
つまりは飛騨方言は共通語が更に進化したのでしょうか。
少し無理な考えという事でしょうね。
さて古文のおさらいですが、したたる、の意味の古語動詞は、
たる・垂る
したつ・したづ・滴つ
したむ・濾む
などがあり、中央では、古語・たる>現代語・したたる、の変化があったのでしょう。
そして飛騨では、たる>したる、の変化があったと言う事なのでしょうか。
実は、飛騨方言では、捨てる、を、してる、と言います。
すててしまう、は、しててまう、です。あるいは、飛騨方言・したる、は
他動詞・してる、が自動詞化したものの可能性がありましょう。
捨てられている状態である、という意味だからと考えればドンピシャリです。
|