飛騨方言動詞・してる、は、共通語・捨てる、の訛りです。
アクセントは平板三拍で、捨てる、と同じです。
活用もラ行下ニで同じです。
私事で恐縮ですが、大正十五年生まれで大西に生まれ育ち生涯を村で過ごしている筆者の父が
この動詞を普通に用いますが、
平成の現代ではやはり死語に近い飛騨方言動詞でしょうね。
筆者自身は訛りを嫌って今まで用いた事はありません。
筆者の幼友達等も小さい時から話す事はありませんでした。
どうも戦後生まれの世代には継承されず廃れてしまったのでしょう。
例文ですが、
飛騨方言 共通語
しててまう 捨ててしまう
してんにゃだしかん 捨てなくてはだめだ
してんずにとっとく 捨てないでとっておく
してるも勿体ない 捨てるのも勿体ない
複合語にはあまり用いられないようです。
飛騨では普通は、捨て犬・捨て猫、というでしょう。
ききずてならん、等の言葉も訛る事はないいようです。