オーディオにまつわる想い出(その4)
アクシデント発生
さて、コンポを買って、ケーブルを繋いで音も出た。早速、近所のオーディオ好きM氏をお招きしました。
CDをかけ、SPベースにレンガを置いてみたり、SPをミニコンポの物に交換してみたりしました。
(いわゆるオフ会のようなものですね。)
また、アンプはA級とAB級の切替ができる物で、そのスイッチが付いています。ショップで試聴した時と同じように
スイッチを切替ながらの聴き比べもしました。楽しい時が何ということ無く過ぎました。
その夜、アンプの取扱説明書を読んで仰天!「電源を入れたままで、切替を絶対に行わないこと」とあります。
ご丁寧に太い書体にまでなっています。ショップの人はそんなことは言っていませんでしたし、頻繁に切り替えて
説明をしていました。その時は、まあいいか、と思っていたのですが…
1週間後、A級では音の出なくなったアンプを交換してもらいに、ショップまで車を走らせる羽目になっていました。
なお、現在もA級とAB級との仕組みの違いが理解できていません。
コンポのセッティング
SP、アンプ、CDプレーヤーとくれば、次はラックです。確か「ハミレックス」とかいうカタログを手にショップにも出かけました。
GTラックの存在も知っていたような記憶があります。SPスタンドも必要だと気にはなっていました。
いずれにしても決して安価な物ではありません。(当時は、自作という発想そのものがありませんでした。)
妻にラック購入の相談をするも、敢え無く却下。
コンポその物に資金を投下するのならともかく、置き台に資金を投入するのは理解できないということでした。
この言葉を覆すだけの説得材料はありません。さりとて、何もなしという訳にも行きません。
そこで、思いついたのが“DIY”!(自作とどう違うのかな?)
それでは、ということで、東急ハンズで物色。
あれこれ見た結果、集成材の板と黒いポールをネジで締めて、お好みの物に組み上げるタイプを購入。
結構ウェイトはあり、インテリア的にはOK。ただし、コンポを載せたところ、ゆするとグラグラ揺れます。
音質的には、良くないことはわかっていましたが、とりあえずはこれでスタート。
その後、SPスタンドは2種類自作しました。
一つ目は、背が高すぎる物。これは、材料を正確にカットする自信がなかったため、ホームセンターで購入した材料を
そのまま使用したことが原因でした。ただ、板と柱の接続には、ダボを使ってみました。(現在は、片方だけ
破壊してあり材料の状態に戻っています。もう一方はそのまま残してあります。処分に困っています。)
二つ目は、背が低すぎる物。これは、材料を端材で安価に済ましたからです。これは、塗装までしました。
これは、今でも使える状態であります。
オーディオ誌の購入
私は、電機製品を購入する時には、一応カタログを見たりするものの、結局店員さんの言うことを信頼します。
そして、購入して実際に使い始めて、いろいろなことがわかってくるということが多いようです。
オーディオ機器とて、その例外ではありません。自分の購入したコンポがいかなる物かが知りたくなりました。
そこで、オーディオ誌に目を向けることになりました。最初に購入したのが、SOUND PAL 1996年2月号。
なぜ、これを購入したかというと自分と同じアンプPM-80aを使った実験記事があったからです。
以後、SOUND PALかStereoを折に触れて購入することになりました。
自作への扉
1996年2月Stereo誌3月号を購入しました。どこで、どうしてこの月購入したのか…
私にとってStereo誌購入第1号でした。
ただ、この号にあの“モアイ”が生まれるきっかけを作ったフルーティスト加藤元章氏の記事がありました。
この記事は、2つの点で非常に興味深く読むことができました。
一つには、加藤元章氏が優れた演奏家であるとともに、自身の作品の録音に情熱を持っていることが
紹介されていたことです。結果的に、CDを購入しました。彼の「カルメンファンタジー」を初めて聴いた時、鳥肌が立った
ことを記憶しています。フルートのことなど何も知らなくても、演奏テクニックが優れていることはわかりました。
それも、ライブ1発録音とのこと。信用しない人がいるというのも頷けます。
もう一つには、長岡先生の詳しい文章があります。先生の考えが良くわかります。
この記事は、次号にも継続していましたので、思わず4月号も購入。ここで、モアイ誕生。
加藤氏の工作テクニックも詳しく紹介されていました。また、加藤氏のそれ以外の作品の紹介もあります。
ついつい惹き込まれて読んでしまいました。
今にして思えば、この時に自作への扉に手を掛けていたのだと思います。
出前試聴会に参加
1996年7月27日 SOUND PAL主催の出前試聴会に参加。事前申込みはせずに、飛込みでした。
会場は、名古屋・○曲楽器星が丘店です。コンポとソフトの店舗とが併設されています。
見るからに試聴会目当てという方々が数人集まっておられました。
とりあえず会場内に案内されました。飛び込みのため、立ち席。紙コップにお茶が配られました。
偶然となり合わせた方が話し掛けてきました。
「CDは700枚くらい持っている。○×の曲で、△△の録音と□□の録音では違う云々。」
(これは、場違いのところへ来てしまったかな…)と思っているところへ、傅 信幸氏登場。
「いつも雑誌の中で見ているだけの先生を目の前にすると緊張しますね。」とは、先ほどの方の弁。
試聴会は、あらかじめ読者(参加者)が推薦したコンポを使い、傅先生ご持参のソフトを聴くというもの。
傅先生のことは、SOUND PALで知っており、今でも聴くソフトの影響を受けているが、音楽そのものを
楽しんでおられるタイプのようで好感を持てました。
コンポの方は、組み合わせを幾つか変更して、聴きましたが、正直なところ違いがわかりませんでした。
最終的には、数百万円のシステムとなり、ボーカルの生々しさのようなものが違うなぁ、という印象を
もって試聴会を終えました。記念撮影もしましたが、終了予定時間は、完全にオーバーしていた様です。
終了後は、簡単なアンケートを出して、非売品のオーディオチェック用のCDをいただきました。
当日は、その後場所を変えて、座談会のようなものが予定されていましたが、時間の関係で私は帰宅。
後日、欲しいと希望していた特製トレーナーが届き、撮影した記念写真も届きました。
この様子は、SOUND PAL誌1996年10月号に掲載されております。購入したことは言うまでもありません。