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2チャンネルの声
2004/9/20

ちで取ってる毎日新聞の夕刊に、「牧太郎のここだけの話」と言うコラムが、週イチで、掲載される。
8月31日に掲載されたコラム、「ここだけの話・金より姿三四郎」 がひどい内容だった。
何が言いたいのかさっぱり分らない、一人の女性の見た目ををあげつらった、下司な話を新聞に載せる毎日新聞の神経を疑った。

その翌週、「おわびします」と言う題で、前回の記事に対する筆者からのお詫びが、コラムに載った。

謝罪の内容は、しどろもどろの言い訳で、感心する内容ではなかったが、謝らないよりはまし、と言うか、謝罪がなければ、毎日新聞社の失態としてもっと騒ぎが大きくなったと思う。

最初のコラムから一週間で何があったのか。
牧太朗さんのホームページ を見ていただきたい。
ここの掲示板が、コラム掲載後、2004/08/31(Tue) 18:42 を皮切りに、記事の対する批判で埋まった。

一週間のうちに、瞬く間にたくさんの書き込みがあったのは、2ちゃんる に「ここだけの話」を批判するテーマの専用掲示板 ”毎日新聞が塚田に暴言!「美しくないよ」”が出来て、ここで、牧太朗さんのホームページのアドレスが紹介されたのが大きいと思う。

どちらの掲示板も、溺れた犬は叩け、とばかりに書き込まれた記事は多い。
けど、冷静に、記事を批判し、何とか塚田選手に対する中傷への謝罪を要求する意図で書かれた以下のような、記事も少なくない。

「柔道の階級が多すぎるとか、日本人はメダル、メダルと騒ぎすぎだとか書くのは構わないと思います。牧氏のスポーツのあり方に対する批評なり意見としてあっていいでしょう。
でもその考えを述べるにあたって、選手個人の容姿をあげつらうかのように書くのは頂けません。そういう書き方でしかくだけて書けないんですかね…毎日って記事内容のチェックしないのかな。報道の自由って思ったこと何でも垂れ流していいってことではないし、記事としてふさわしいかのチェックは別に検閲じゃない。」

「例えば飲み屋で酔っ払ったおっさんがこのコラムのようなことを言っても、
全く悪くないというわけではないが塚田の人権を侵害する度合いが低いためただそれだけで
このおっさんにこういうことを言う自由が保障されないということはできない。
しかし、全国紙という多くの人が目にする場でこのようなコラムを載せることが、どれだけ塚田の人権を侵害しうるかということを考えれば、少なくとも牧の今回の執筆活動ひいては毎日新聞のこのコラムは言論の自由の保障外にあたると考えられるわけ。」

「自分は柔道やってたけど、あまり何とも思わん。コラム書いた人も柔道未経験だろうし。
なんというか、個人の日記レベルの文章なので怒る気にもならないのが正直なところ。
でも、読んでいい気持ちはしなかったのは確か。塚田真希選手の話を載せなくてもコラムの真意は書けたはずだしね。
そして書いた人よりも、むしろこ今回のコラムに掲載OKのゴーサインを出した毎日新聞の方が問題かなと思う。」

「ウチの父親も酔っ払っていると、テレビを観て自分の好みの女性が出て来たり、或いはその反対(嫌いなタイプ)が出てきたら、自分のことを棚に上げてあ〜だこ〜だ言いますが、それこそ「ここだけの話」です。
でも、あまり度が過ぎると母や私、弟等から怒られます。」



こういう声、(2ちゃんねるを牧さんが見たとは思わないので、自分のホームページに書き込まれた、批判に対して)が大勢であることを悟り、翌週のお詫び掲載にいたったと思う。

私が憤慨したのは、こんな内容が新聞に載ってしまったこと。
新聞社は、これを没に出来なかった。
私たち一般読者が、記事に対して抗議の電話やメールを出したとして、これほど迅速に謝罪文は載らなかったろう。

誹謗中傷みたいな書き込みも含め、これだけの量の書き込みがあり、その中に、多くのごくまっとうな意見があったから、これはいかんと、記事の内容を見直し、反省できた。
このボリュームは、2ちゃんねるの声、呼びかけが起こしたことだと思う。

謝罪文については、まじめに謝ってないという批判もあるけど、これについても、2ちゃんねるには、

「コラムで謝罪するみたいだから見守ろうや。あんまり期待出来そうにないけどな、俺は先ず塚田さんに謝ってくれれば良い。」

「じっさいは、謝罪するのは当然で、謝ってプラマイゼロ(というか本当はマイナス)
なのだけど、ある程度きちんと謝った人には、謝ったことに対してそれなりの評価を表さないと「謝らないもん勝ち」になってしまうからね。今回の謝罪のポイントは、

・柔道の階級、技に関する無知を認めた
・塚田選手と、さらにベルトラン選手に対しての非礼も認めた
・該当箇所の完全引用

どうしようもない人だが、何がもっとも批判されているかは、膨大な批判の中からきちんとえり分けて、反省している。
それなりに、批判を読んでいないとこれはできない。」

「こういう場合だけでなく、あらゆる不祥事で「絶対謝らない人」が多いのは、謝ると余計問題が大きくなるから。謝った以上は非を認めたわけだから、責任が追求できる。そのことは良いのだけれど、結果的に、謝らなかった人より、謝った人が多く追求される、という事態はあまり好ましくない。」


ほかにも、冷静な感想が多かった。

2ちゃんねる全体を見渡せば、それこそ便所の落書きみたいな、誹謗、中傷、差別が満載のスレッドが目立つ。
まじめな内容の書き込みが茶化されたり、荒らされることも多い。
基本的には、野次馬の集まりで、基本的な知識に乏しく、議論はあんまり噛み合わない。

でも、書き込みが多く当然読むだけの人も多いスレッドは、情報や知識に信憑性があって、よく考えた意見が、その後の意見を引張って、割合まっとうな意見が大勢を占めていくことも多い。
とんでもない内容が横行してるスレッドと言うのは、特定の数人が書き込みしてるだけで、見る人も少ないところ。
デマは、ネットで調べりゃ真偽は分るので、沈静化する。
マルチの勧誘なんか、すぐ山ほどの反論が来るので、2ちゃんねるでは無理。
雑多な意見を、少数が意図的に制御することは無理、だけどそれが抑えになって、暴走は起こりにくい。
こういう、匿名、書き込み自由の掲示板はがあるのは、不快なこともあるけど、なくしてしまうには惜しい、良いところもあると思う。
また、牧さんがホームページに掲示板を併設していたからこそ、早くに自分のコラムの誤りに気付き、謝罪が出来たと、結果としては言えると思う。
(ずいぶんひどいことも言われて大変だったでしょうが)

そのほか、2ちゃんねる見ていて知った、今回のコラムに関する意見をいかに載せときます。
興味があれば、こちらもみて下さい。。

姿三四郎は現存している! 
謝罪コラムが掲載されましたね 
2ちゃんねる 

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