クレジットカードの落とし穴

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便利なので、ネット通販は、何度か利用しています。
はじめてネットを利用してから、5年経過(たぶん)しましたが、これと言ったトラブルはありません。
でも、手放しで人に勧めるのは、ためらわれます。
 
セキュリティー保護は、気休め。
 
ネット通販の決済は、カードが多いのはご存知でしょう。
その際、セキュリティーで保護されたページでカード番号を扱うのが肝心。
これは、いまや常識。
 
では、「セキュリーティで保護されたページ」を利用すれば、トラブルに巻きこまれないかといえば、そうはいかない。
はっきり言えば、セキュリティーの保護は、ただの気休めです。
 
ネット上の送信情報を盗聴して盗み出すことは、技術的には可能、でもそれは単なる理屈の上でのお話。
あなたのカード情報は、多くの場合、もっと簡単な方法で盗まれます。
 
誰が、情報を漏らすのか
 
「web110番」というホームページをご存知でしょうか、カードだけでなく、ネット上で、トラブルに巻き込まれた個人のための、いわば「駆け込み寺」と言えるようなところ。
 
ここでは、ネットでトラブルに巻き込まれた人の体験、それに対するアドバイス、そして、トラブル解決の顛末までが、具体的な事例として、いわば、生々しく公開されています。
 
この「web110番」最大の事件が、世界的規模で被害者を出したカード詐欺。
テレビでも特集番組として報道されたので、ご存知のかたもあるはず。
 
この事件の詳細は、「web110番」に掲載されています。読み物として読んで頂いても面白いので、ぜひご覧になってください。
ここでは、この事件についてかいつまんでお話します。(つまり「web110番」の受け売り)
 
ある日、カードの支払い明細に、心当たりのない海外の会社の請求が載っているのを見つけます。毎月請求書をちゃんとチェックしていない場合は、2,3ヶ月前からその会社から請求があり、引き落としも終わっている場合もあります。
 
そこでカード会社に確認をすると、海外のアダルトサイトの使用料であると告げられます。
多少身に覚えのあるひとは、自分で直接解約をしてくださいと教えられ、英語もわからないで途方にくれます。
 
「web110番」にもこの手の相談が相次ぎますが、そのうち、通常この類のトラブルに無縁な女性の被害者やさらにネットにつないでいない人まで被害に遭っていることが判明します。
 
あまりの被害報告の多さに、「web110番」では、請求のあった会社の名前を手がかりに、これが大規模なカード詐欺事件であるとつきとめます。
 
カード詐欺団は、どうやって、カード情報を手に入れたか?
 
最初は、ネットの盗聴や、コンピュータを使ったカード番号の照合などの方法が疑われたましたが、実際は、そんなハイテクとは無縁で簡単な方法でカード情報は手に入れられていました。
 
詐欺団は、カード情報を銀行から買っていたのです。
銀行の職員が、情報を漏洩したと言うのではありません。
文字どうり、銀行が、取引のあった個人の情報を商取引として、第三者に売ったと言うのです。
 
そんなばかな、と私も思いました。
この事件を扱ったテレビの特集番組は、アメリカの一般市民に、カード情報の売り買いは合法か、と街頭インタビューをしていました。
もちろん、市民の答えは、違法な行為である。と返ってきます。
しかし、政府の関係法令の担当者は、インタビューに(残念ですがと恐縮してはいましたが)合法であると答えたのです。
もちろん、買った側が詐欺をおこなっても、それに対する責任が、情報の売り手に及ぶことはありません。
 
誰が情報を漏らすのか 2
 
もうひとつ、これは私の母親が、海外旅行から帰ってからの話。
やっぱり、身に覚えの無い請求が、明細にあったので、早速カード会社に連絡しました。
請求元は、旅行先のホテルのテナントでの買い物らしい。
もちろん購入の際のサインなどありませんから、請求は取り消されました。
 
不思議なのは、なぜうちに請求があったのかということ。
何か他のものを買って、余分な請求がついてきた。と言うのとはわけが違います。
母親は、請求のあったテナントどころか、ホテル内でカードを使っていないと言います。
あれこれ、考えていくと、チェックインのとき、身分証明の代わりにカードの提示を求められたかも知れないと思い当たりました。
 
ほかの誰かが買った商品が、こちらのカードについてきた。など考えようが無い。
出鱈目な部屋番号で、誰かが買ったものがこちらに付け回されてきたと言う乱暴な話なのでしょうか。
はなから、誰も、買い物などしていない、遠くの日本人なら、ばれてもともと。と言うのはひどい邪推でしょうか。
 
号と有効期限さえあれば、その番号のカードの持ち主に請求がきます。
カード会社は、あなたに請求書を送る前に、何処そこのお店で、買物をしましたかとは聞いてくれません。
カードを持つと言うことは、知らない請求が、突然、カード明細に載てくる可能性も覚悟するということです。
 
でも、私は、ネットショッピングをやめない。
 
あれこれ、恐ろしげなことを言いましたが、私はといえば、ネットで買物をやめる気はありません。
 
なぜなら、もし本当に詐欺に遇ったとしても、何十万、何百万もの身に覚えの無いお金を払わされることは、実際には起こらないからです(多分)。
 
カード詐欺は、小金を狙う。
 
先ほど紹介した、カード詐欺団の場合、ひとりのカードに請求されたのは、月にすれば、何千円(一年もほっておけば、結構な額になりますが)
ホテルのときの請求も、一万にならない額でした。
個人を狙ったカード詐欺と言うのは、割に合わない犯罪だそうです。
物も、お金も、郵送や振込みでなければ手に入らないので、足はつきやすい。
普通のカードなら一度の利用額の限があるので、一度に大金を手にするのも難しい。
コンピューターの天才が、ネットでお金を盗るなら、私たち庶民は相手にしない。シティバンクの口座を直接狙います。
 
カード詐欺は、泣き寝入りを狙う。
 
ですから、カード詐欺と言うのは、小金を盗って、その請求を、相手が見落としたり、諦めたりして、事件にならないことを期待する。と言うのが基本。
いつ不正な請求が紛れ込むかわからない。とこちらが、カードの請求明細に注意を払い、不信な請求には、ためらわずカード会社へ確認をすることを心がければ、一人一人の被害は、それほど大きくなりません。
火事を起こさないために、火もとの確認を怠らないのも大切なことですが、火を出してしまった時のため、消火器の使い方を覚えておくことも大切です。
 
カード会社はあなたの味方
 
身に覚えの無い請求があっても、カード会社は、その金額を払いなさいと通知してきたわけではありません。
この請求金額で間違いはございませんか。と確認をしているので、
こちらから、返事をしなければ、間違いないと解釈しますが、おかしいと答えれば、通常請求は保留されます。
うちのケースでは、引き落としはストップ、調査後、請求書のコーピーまで送ってくれて、サインなどの購入の事実は確認できませんので、請求は取り下げさせました。ということで一件落着。
web110番の事件についても、web110スタッフの大活躍で、事件が明るみになってからは、スムーズな処理で、引き落とされた金額について補償されたようです。
 
クレジットカードの請求に不審なところがあれば、すぐにカード会社に連絡しましょう。
電話ではなく、メールによる質問を受け付けてくれるところもあります。
 
でも、カード会社の社員が皆、味方とは言い切れない。
 
基本的に、カード会社は、あなたの味方、不審な請求には、誠実に対応してくれます。
でも、あなたが、請求について電話をかけた相手、担当者すべてが、あなたの味方とは言えません。
web110番に掲載される個別のケースをみると、各社の対応にもおおきな開きがあるのがわかりますが、それ以上に、読んでいて腹立たしいような、無責任な対応をする社員もいるようです。
実際、社の基本方針は立派でも、(カードの場合、提携会社の存在などもあるのでしょうが)利用者の相手をする担当者には、基本的な知識が無い人、とりあえず、利用者と請求先の問題にして、自社の責任と言うか、自分の仕事を回避するひともいるようで、そんなひとに当ったらどうすべきか。
 
質問でなく、要求をする.。
 
困っています、どうしましょうでは、相手が誰であれ、スムーズな解決は望めません。
不審な請求を見つけたら、すぐにカード会社に連絡すべきですが、その際、あなたは、相手にどうして欲しいのかをはっきりさせておく。
身に覚えの無い請求がありますが、どうしましょうと質問するのでなく、身に覚えの無い請求をされています不審な請求は、払えませんとはっきり伝えることです。
ここのところをはっきり要求できれば、カード会社で責任を持って、請求の審議を調査してくれるはず。
 
ただ、思いっきり啖呵を切ったあとで、見落としていた買物発覚、では、迷惑な客のブラックリストに載せられてしまうだけなので(きっとそういうのはあるだろうな)、こちらに、落ち度が無いことは、しっかり確認しておかなければいけません。
 
注意 18歳未満お断りのサイトに入るのに、年齢確認のため、と言われて、カードの番号を記入した記憶があるおとうさんは、心当たりが無いに該当しません。
この場合、どこか、サイトの片隅に小さな字で、1週間無料で御覧いただけますが、解約の連絡が無ければ、それ以後お知らせいただいたカード番号で料金を請求いたします。と書いてあります。(英語のサイトならもちろん英語)
お父さんは残念ながらこの契約にYESと答えてしまった可能性があります。
web110番には、こうした事例に対する対応も豊富にあるので、そちらを参考にしてください。
 
ということで、私が最近、ネットで購入した品物は、
 
キース・ヘリングのカレンダー
Pop Shop は、ニューヨークにある、キース・へリング基金のやってるへリングのデザインを売るお店。
息子が、好きで欲しがった、郵送料は高いけど、名古屋辺りで探す、電車賃を考えれば、マァ。
到着は早かった、注文から5日後。
 
DHEA・ビタミンCなどサプリメント
Puritan's Pride
国内での一般的な値段 を知らないので、安いのかどうか分からないけど、1個たのむともう1個付いてくるから、高くは無いと思う。
2個買うと3個ということもあるので、注意して頼まないと、途方も無い数送られてくる可能性もある。
 
夏休みの温泉
Yahoo!トラベル
お盆の真っ只中、明日の宿を探したら、以前から行ってみたかった、宿に空き部屋一つ発見、早速予約。
なかなか便利だと思いました。
 
実は現在使用中のコンピューターもネット通販で買いました。
フロンティア神代
山口にある会社、ネットで、オプションの選択ができて、便利、市販のものに比べると、必要の無いものが付いてこないのが気に入りました。
買った早々、ハードディスクのファンが壊れるトラブルがあったけれどその後は快調。(でも音は喧しい。)
 
もうずっと前になるけれど、うちの両親が、トルコ旅行に行った時(地震のちょっと前)、イスタンブールの一日ガイドをネットでガイドさんを探して予約したことがあります。


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