名作メドレー
初めての公式メドレーに選ばれたのが名作劇場。
初期の楽曲にはある程度素養があったが、中盤以降はおおいに不安だった。
とりわけ『ポリアンナ』『若草物語』の楽曲は感情移入も難しく、当時でもうろ覚え。
メドレーは自分の好みとは関係なく与えられた楽曲をモノにしてこなければならないのが醍醐味だが、その恐ろしさを初めて学んだ。
その一方でその強制さゆえに思いもしなかった楽曲に出会える魅力も感じることが出来た。

【思い出深い楽曲】
『きこえるかしら (赤毛のアンOP)』
圧倒的な存在感を誇るストリングスをバックに大和田りつこがハイトーンヴォイスで歌い上げる。
個人的には名作劇場最高レヴェルの難易度と思われる楽曲。
演奏時間が短めなのが唯一の救い。
サビ後の「つれていくのね」の間にある弦演奏も忘れずにパフォーマンスするのがポイント。
歌よりむしろ弦演奏パフォーマンスをフューチャーできるED『さめない夢』もあるが、こちらは塾内でも付いて来る人間は稀である。


『風の子守歌 (牧場の少女カトリED)』
『牧場の少女カトリ』は自分の北欧好きの原点となったアニメ。
サッカーでのラウドルップやリトマネンとの出会いはカトリが取り持った縁と言っても過言ではない。
作中に出てくるシベリウスの『フィンランディァ』をCDで購入し、『カレワラ』を読破しようと野望を抱いた(抱いただけ)大学時代が懐かしく思い出される。
独特のイントロが印象的なOP『Love with You』の方がメロディー的にもキャッチーで、俺も当初はOPの方ばかり歌っていたが、最後の「♪何処かの国の話を聞かせ〜て〜♪」のフェルマータ(「程よく伸ばす」の意。こんな使い方で良いのかどうかは不明)を気に入って移籍した。


『Sea Loves You (七つの海のティコOP)』
名作メドレーをしたことによって出会えた楽曲。
ミディアムテンポでキーもそれほど高くはなく、自分にとってはまさに歌いごろ。
これもサビの歌詞「ひとりじゃない、僕と行こう」にシビれて持ち歌になった。
オホーツクに消ゆツアーでのハイライトである網走刑務所を探す車中でこの曲が流れ、未知の世界へと旅立つよろこびを歌ったこの歌と、みんなと一緒にとうとうここまで辿り着いた自分とを重ね合わせてひとり胸を熱くしていたのも今となっては良い思い出である。


『少年の丘 (名犬ラッシーED)』
これも名作メドレーをしたことによって出会えた楽曲。
ややキーが高いためノドを消耗するが、それをおしてでも歌うべき名曲であり、自分の中では名作劇場のナンバー1ソングに認定されている。
2番の「悲しい日は君と草原に寝転んで、涙隠すために口笛を吹いたよ」の歌詞はヒトの世で生きるよろこびもかなしみも知ってそれでもなお鋭さを失わない者だけが紡ぎ出せる言葉であり(作詞の森雪之丞がそんなヒトかどうかは不明)、もはやシビれるのを通り越して殺人的。
そのため遊びのカラオケにも関わらず、歌いながら涙ぐんでしまうこともしばしばである。
OPの『終らない物語』も負けないくらいの名曲で、本編は打ち切りだったが主題歌だけに限れば自分の中では名作劇場歴代作品の中でもブッチ切りのナンバー1だ。
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