代々続いている家は共通語では、本家、でしょうか。これの方言量は多く、
小学館方言辞典では、飛騨方言として、おいえ・おーえ・おーやけ・おもや・まえしゃ、の五つが
紹介されていました。
さて、分家の事を飛騨方言で、あぜち○●●、と言うのですが、
叔父の家が語源ではないかと筆者なりに推察します。
さて共通語アクセントは、おじ叔父○●、あぜ畦○▼、です。
従って、おじの家○●●●●、あぜの地○▼○○、が共通語のアクセントになります。
つまりは、おじのうち○●●●●>おじのち○●●●>おじち○●●>あぜち○●●、
と変化してきたのでしょうね。
一方、あぜの地○▼○○>あぜち○▼○、と変化する事も可能ですが、例えば、
あぜち○▼○に小豆を植える、と言う事も可能でしょうが、やはり飛騨方言としては
やや不自然ですね。それを言うなら、あぜ○▼に小豆を植える。
応用題ですが、あぜちのあぜち○●●●●▼○、は叔父の家の畦の土地の意味になり、
あぜちのあぜち○▼○○○●●、は畦の土地に取り囲まれた叔父の家の意味になります。
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