大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 地名考

蒲田川(がまだがわ)

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私:他名や川の名前についても考える事が好きなのでお付き合いをお願いね。
君:蒲田川といっても無名に近いかしらね。
私:うん。残念ながら。ところで北アルプスという名前なら小学低学年でも知っているだろうし、穂高連峰・上高地・梓川と言えば国民の皆様はご存じのはず、
君:つまりは穂高連峰・上高地・梓川は長野県側の名前で、対する岐阜県側の名前が穂高連峰・奥飛騨温泉郷・蒲田川というわけね。
私:その通り。梓川は信濃川水系で、蒲田川は神通川水系の高原川の支流。大正池に相当するものは蒲田川には無い。地図の新穂高温泉は奥飛騨温泉郷の一部。

君:蒲田川の語源は?
私:これはもう、ススキ・カヤがぎっしりと河原に生えているから、という事で決まりだね。あまりにも多い事を田んぼになぞらえたという事で、蒲田川水系には田んぼは存在しない。
君:理由は?
私:とてもいい質問だ。蒲田川の流域は標高三千メートル級の高俊で浸食の盛んな山地を流れる急流。田は作りようがない。毎年の土石流で流されてしまう。ただただ荒れた河原があるだけ。蒲田川の中央辺り、中尾(なかお)には中尾防災センターがあり、蒲田川と人々とお付き合いの苦難の歴史が展示されている。入館無料。新穂高ロープウェーにて北アルプスの山々を愛で、紅葉を堪能する事は大変に結構な事だが、若しお時間があるお方は中尾防災センターの展示もご覧いただけたら、と願っている。
君:蒲田ではなくて「蒲多」という感じなのよね。
私:要はそう言う事。漠たる河原には無数とも言える流木がゴロゴロ、雨が降れば大変に危険だ。それでも今の時代、沢山の砂防ダムが出来て奥飛騨温泉郷には安心して宿泊できる時代になった。蛇足ながら中尾には緊急ヘリポートがある。そしてもう一か所、中尾の数キロ離れたところ鍋平にもヘリポートがある。鍋平高原はビジターセンター、ロープウェー駅、温泉があり都会的。槍ヶ岳も笠ヶ岳も穂高連峰全体も蒲田川に伴行する道路からよく見えるので、お急ぎのかたはロープウェーに乗らなくても麓から見上げる北アルプスの雄姿を楽しんでいただける。道からの眺めと言えば北アルプス大橋が何と言ってもお勧め。この橋は蒲田川にかかる橋ではない。中尾から穂高に向かって数キロほど坂を上がった所にある中尾温泉、この中尾温泉とロープウェー駅の中間にある橋。ナビで目的地に設定して、ナビ通りにドライブする事をお勧めします。

君:聞くまでも無い事だけど、質問していいかな?
私:ははは、どんな質問か、わかっているよ。
君:まあ、そう仰らずに。左七は岐阜県の中ではどこが一番に好き?
私:蒲田川流域、つまりは北アルプスの岐阜県側玄関口だな。ただし、僕は登山はしない。毎年といっていいほど北アルプスで命を落とす人がいる。僕が好きなのはドライブ、カメラ、温泉(特に露天風呂)、地酒。嫌いなものは登山、混浴。ぶっ
君:水着を着ての温泉ね。
私:そう。Baden Baden とかね。伊豆半島にもある。同半島のホテルにも。二度と訪問したくない気持ち。客室露天風呂がこれまた最高だ。岐阜県では奥飛騨温泉郷と下呂だけが源泉かけ流し。つまりはレジオネラ感染のリスクがゼロなので医学的見地からもお勧めだ。要は沸かして循環させている温泉が問題という事。
君:レジオネラって怖いの?
私:怖いね。老人が肺炎+多臓器不全でアウトのケース。近年は、ここ、増加の傾向にある。近年のスパブームと無関係とは言い難い。かつて名古屋大学医学部付属病院が新築建て替えに際して入院患者用にバスを作ったが、運用後にレジオネラが発生、ただちに閉鎖となった。斎藤院長の大失態だ。包み隠さず情報開示、正直だけが左七のとりえ。ぶっ
君:奥飛騨温泉郷と下呂は安心ね。ほほほ

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