大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 

方言コスプレ

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今日は2020.2月ですが、十数年前に三年ほど方言学にはまっていた筆者です。実に13年ぶりにこのコーナーに記事を寄せます。この十三年間にいろんな日本人研究者の先生が研究を発表しておられますね。そのひとつが、方言コスプレ。どうも2012年あたりからの研究トレンドのようです。言わんとしておられることは素直に納得できますし、日本語の、と申しますか、学術語としての、方言コスプレ、という言葉についても、なかなかチャーミングな名称だと思います。

日本語検定、という試験があるのですね。新方言・ネオ方言・方言コスプレ、以上の違いについて問うた過去問すら先ほど発見してしまいました。数時間ほどネット検索する時間に正比例して私の言語学・方言コスプレの雑学的知識は爆発的に増えています。今回、それでも問題と感じてしまった事を少し、お書きしましょう。日本語の研究とて英文の論文でいち早く発表しないといけないような時代になっているようですが、それも良しとして、問題は、その英語の表記です。

もとより、方言コスプレ、21世紀にSNSを手段とする日本人の若者の方言文化、について世界に発信するのは日本の国語学研究者に限られます。そしてその英語論文で綴られるのが和製英語・・・dialect cosplay 。

いましがたですが、cosplay をキーワードにグーグル検索すると54万件ヒットしました。続いては costume play をキーワードにグーグル検索すると一億三千万件ヒットしました。賢明な読者のかたにはお書きするまでもない事ですが敢えて、二つの単語のヒット件数は二百倍の差があり、つまりは cosplay の頻度は costume play の 0.5% というわけです。つまりは cosplay などという(わけのわからない)お言葉を英語論文にお書きになるのはあまりよろしくないのではないでしょうか。 freedom of speech !

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