大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

おぼわる・飛騨方言

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おぼわる・覚わる、をキーワードにネット検索しますと、 名古屋・岐阜・恵那・飛騨方言情報などがヒットします。 広く東海方言なのでしょう。 覚えられる、という意味であるとの記載が 大半でした。 一部情報には、努力をせずとも自然に知識が身に付く、 という意味の記載があり、飛騨方言にもそのような 用法がありますね。
動詞・おぼわる、の意味は、覚えられる、であるという 大半のネット情報の意味するところは、 他動詞・ラ行四段、ら・り・る・る・り・れ、 という事でしょうか。 覚える・下一、と同根(おぼゆ)である事は 書かずもがな。 例えば、英会話が
   飛騨方言  共通語
未然 おぼわらん 身に付かぬ
連用 おぼわって 身に付いて
終止 おぼわる  身に付く
連体 おぼわる  身に付く
仮定 おぼわりゃ 身に付けば
命令 おぼわれ  身に付け
になります。
こんな簡単な事は一回聞いただけで、おぼわれよ。
なるほど、命令形にも活用できます。 未然形は、一生懸命勉強しても英単語をちっともおぼわらん、 この文例ならどたにもピンときましょう。
動詞・おぼわる、は、 努力をせずとも自然に知識が身に付く、という 意味においては自動詞でしょうか。 活用はやはりラ行四段です。
ひとに生まれりゃ何かの言語がおぼわるもんや
という文章ですが、 誰でも自然に例えば日本に生まれたら日本語が身に付く、 という意味です。 例えば、ひとは言語がおぼわる、とも言い換え可能ですが、 実は主語は、言語、であり、ひと、ではありません。 "何が食べたいですか。そうねえ僕はうなぎだなあ。"の主語は、うなぎ、 である事から明らかです。

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