大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

かりぼし(刈り干し)、かりぼし曳き、かりぼし山、にんぐ

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夏山で急斜面で雑木などもあまり植生しない場所で夏草が良く生える場所をかりぼし山 といい、夏の終り、夏草が最も繁茂している時期にこれを鎌で刈ります。 そしてこれを冬の牛馬のえさとしたり、厩肥に供するために暑い夏の日射で天然乾燥させるのです。

地面に干し、夕立ちがくるとさっと片付ける作業が必要になります。すっかり天然乾燥させた草の 事をかりぼし(刈り干し)といい、文字通り、刈って干した草ですが、これを小脇に 抱えられる程度の大きさに束ね、さらにこれを、にんぐという形式で積み重ねます。 にんぐというのは大きな木を一本垂直にたて、これにまとわりつくように、刈り干しの 束を積み重ねて行き、頭頂部には藁で作った帽子をかぶせる方法です。

このようなかりぼしにんぐを山中にいくつも作っておきます。刈り干しは時々、 かりぼし曳き家に持ち運び、牛馬の厩の床マットに供します。出来た厩肥は また時々屋外に出し、田畑の栄養源に供せられるわけです。

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