大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

かりてくる・飛騨方言

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かりてくる、といえばネズミを捕るために猫を借りてくると同じ意味ですが、 飛騨方言では、玄関先にお邪魔する、という意味でも用います。 つまりは、借りるというのは軒先あるいは玄関を借りる、踏み入るという意味です。 つまりは玄関に入ってしまってから、事後承諾的に、玄関に踏み入ってしまいました、 玄関スペースをお借りしまして、という意味で用いられます。

借りにきた、といえば、あるいは辞書を借りに来た、という意味になりますが、 辞書を借りてきた、といえば飛騨方言でも共通語と同じ意味、つまりは どこか他所から辞書を借りて先様宅にお邪魔した、という意味になります。 ところが、飛騨方言・かりてきた、の借りたもの、つまり玄関先スペース、の所有者は 先様そのものですので、ずうずうしくお借りしてしまってという、かなりへりくだった言い回しになります。

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