とんちゃんという日本語がありますが、共通語といってもいいでしょう、言わずと知れた豚の臓物・ホルモンの事です。
焼肉屋さんのお定まりのメニューといえましょうか。
けいちゃんとは、実はですから、もともとはニワトリのホルモンの事でしょう。
何十年も昔のことですが、飛騨では、そのような料理を意味する言葉であったと思います。
今、"けいちゃん"でネット検索しますと、確かに飛騨からの発信が多い、郷土料理といえましょう。
それに、現代の"けいちゃん"はかしわ肉を示すようですが、
かつての"けいちゃん"はホルモンそのもの、つまりはなんともいえぬギラギラした脂の汁でした。
中身はかしわ肉ゼロ、つまりは実はかしわの臓物のみでした。
ネット検索でもうひとつひっかかった点は、下呂あたり、南飛騨の料理であるとの説明のネット情報が多く、
うーん、考え込んでしまいました。
確かに現在は、そのような意味の言葉"けいちゃん"が独り歩きしているのでしょう。
かつて"けいちゃん"は南飛騨に限らず飛騨のどこでも食されていたと思います。
ひょっとしたら現在は、"けいちゃん"という言葉は、
南飛騨の飲食業の方々のあつい気持ちが込められている言葉のように感じます。
高山で飛騨牛のステーキをお食べになっても、せめて下呂では"けいちゃん"料理をお食べになってください、
とおっしゃりたいのではないのですか。いっそのこと下呂こそ飛騨牛ステーキもアピールされてはいかがでしょう。
ところが、ネット情報の続きですが、東京に飛騨高山名物・"けいちゃん"料理の店がありました。
高山にだって"けいちゃん"料理の店はあらあ、それに東京の人にアピールするにはやはり、飛騨高山名物でなくっちゃ、
という事でしょうか。下呂もたじたじです、負けるな下呂。
それにしても佐七が昔食べたあのホルモン料理・けいちゃん、は今はどこへいってしまったのでしょう。
追記・飛騨方言の表記論味付け鶏肉・けいちゃん
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