ぶつける、あてる事を飛騨方言の他動詞で、こつける、と言うのですが、
ネット情報によりますと長野県白馬村方言、奈良県吉野郡十津川村方言、博多方言などでも同意で用いられます。
古語に由来することばのように見受けられます。
がしかし、手元の古語辞典にはなく、浅学を嘆いています。
また、ぶつかる、あたる事を飛騨方言の自動詞で、こつかる、と言います。
語の響きに対する印象ですが、こつ、の部分は、コツンとものにぶつける様、
ぶつかる様を示すようですが、
飛騨方言にはごつける、ごつかる、という言葉はありませんし、
車が大破するほど激しくぶつかる事も、こつける、
と言わないわけではないと思います。
つける、の響きは、くっつける、に通ずるものがありましょう。
落下する場合は勢いよく地面にくっつく様を言い表すという次第です。
余談ですが、ごつける、ごつかる、は共にネット検索ではヒットせず、
いかなる日本語でもありません。
ネット情報では同音異義語の動詞のようです。
例えば宮城方言では、こつける(自動詞、コにアクセント)、成長が途中で止まってしまう、
出雲方言では、手がかじかむ、
宮古方言では、いじける、という意味です。
あるいは全く別の意味で用いられても、アクセントは方言ごとに微妙に異なるのでしょう。
私自身、飛騨方言としてはどのようなアクセントになるのか、
内省してみますと、こつける・こつかる、共に
第三音が強アクセントのようですが、
こつける、の場合は時に第一音にアクセントがある事に気づいています。
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