片が付く、という意味の複合語・俚言。
物事が最終局面に入り、状況からして終わりが近いという意味。
あれこれ算段した結果、ここまでくればもう大丈夫という気持ちで
用いられ、良い意味で使う事が大半のようです。
ネット情報としては皆無に近く、飛騨俚言と考えたいところです。
筆者の出身高山市大西村では日常会話で用いられます。
北飛騨の方言、荒垣秀雄著、国書刊行会、昭和50年(旧吉城郡の方言の書)、
にも記載があります。
同書の記載は、片が付く、結末がつく、勘定があう(例文 これでやっとグンがツンダわいな。)、
とあります。大西村方言(=高山方言)にピタリ一致します。
飛騨全域で用いられる言葉ではないかと筆者なりに直感します。
同書によりますと、反語の表現は、グンがツマン(ワルイ)、であり、
都合が悪い、うまくいかぬ、勘定があわぬ。記載は大西村方言(=高山方言)に一致します。
語源ですが、筆者なりに、銀が詰む、つまりは将棋の言い回しから
出た言葉であろうと確信するにいたりました。
蛇足ながら飛騨式アクセント・グンがツム●○、は東京式アクセントに一致し、
ぐんがつむ・銀が詰む、は意味・アクセント・用法、全てにおいて同一です。
参考資料 飛騨方言・ぐんがつむ、の語源発見物語
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