飛騨方言"ませんぼ"ですが、全国各地の方言として若干の紹介がありますが、馬小屋のさく(柵)のことを言います。
方言というよりは、ふた昔以上前、あるいは戦前、全国津々浦々で馬が飼育されていた頃は共通語だったのでしょう。
あるいはその当時は日本語として由緒正しく、うませんぼう(馬せん棒) と呼ばれていたのかも知れません。
現在、肉牛の飛騨牛はいざしらず、すでに飛騨地方では馬はほとんど飼育されていないのではないかと思います。
したがって現実の会話で飛騨方言"ませんぼ"が話される機会はおそらく無いでしょう。
が、おっとどっこい、実は馬を飼わなくなった現在でも、男性のズボンのジッパーが
外れていることを表現するのにこの言葉を用いるのです。
(そうっと耳打ちするように)おい、わりぃわりぃ(=君々)。ませんぼが外れとるで、かっとけよ。
上記の若干の方言サイトですが柵以外の意味の紹介は無かったように思います。
ズボンのジッパーを指すのはあるいは飛騨方言だけでしょうか。
あるいはこれは男性だけの問題ですので、ひょっとしたら飛騨の女性ですら知らない語法でしょう。
なお、飛騨方言・かう(動詞)ですが、(鍵などを)かけるという意味です。
上記会話文・かっとけよ、ですが、(逃げ出さないように)きちんと柵をかけておきなさい、という意味です。
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