大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

にんぐ、わらにんぐ、刈り干しにんぐ

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にんぐとは野辺でわらや干草を積み上げ貯蔵する方法の一種です。 平地では、たとえば土手、ないし太めのあぜの場所にわらのにんぐ、わらにんぐを作ります。

まず、なる、という高さ数メートルのまっすぐの木を垂直に地面に突き刺し、これを支柱、 いわば家でいう大黒柱とします。二人がペアとなって作業は始まりますが、 ひとりは片手でなるを掴みながら、もういっぽうの相棒が最初は手渡し、やがて 放り投げてくれる藁束を次々となるにまとわり付かせて、それを踏み螺旋階段状に 積み上げます。

なるの頂上になりますと、相棒が最後に投げ上げてくれるわらで出来たキャップ状の ものをなるの天辺に突き刺し、にんぐの頂上から飛び降ります。

刈り干しにんぐも作成法はわらにんぐと同じです。材料がわらから刈り干しになっただけです。 サイズも同じ程度です。 ただし刈り干しにんぐは山中に作られる事が多く、平坦な地面、というよりは山石などを 積み上げて石垣を作った、猫の額ほどの平坦面でのの作業の事が多いのです。

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