飛騨方言・すぼる、は、火がくすぶる、すすける、と言う意味ですが、同意で、全国の方言ネット情報があります。
久手弁(島根県大田市久手町)、筑豊弁、長崎県島原弁、五島列島奈留島語などがヒットします。
古語辞典には、くすぼる(自四、燻る、盛衰記)があり、これが一字脱落し、飛騨方言他・すぼる、に変化し、
一方、共通語としては、くすぼる、が、くすぶる、と変化したのでしょうか。
ところが話がややこしくなるのですが、実は、天草方言に、すぶる、があるようです。
兵庫県神崎郡福崎町辻川区の辻川弁には、ふすぶる、があります。
従って、くすぼる、くすぶる、共に古い言葉であり、また別々の方言に派生していますので、
飛騨方言・すぼる、天草方言・すぶる、辻川弁・ふすぶる、の三者はどれが新しいのか、不明という事に
なってしまいます。
くすぼる、くすぶる、両者にして然り、あるいはまた両者の共通祖先の動詞 kusu-buo-ru が存在したのかも
知れません。
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