飛騨方言・こそあど、ですが、こんなに、そんなに、あんなに、どんなに、をそれぞれ、こんね、そんね、あんね、どんね、と言います。
実は、それぞれ、こんに、そんに、あんに、どんに、とも言います。
ところが実は飛騨方言・どんねもない、とは共通語の意味、どんなにもない、つまりはそんなに沢山は無い、という意味ではありません。
飛騨方言では全くの別の意味に用いられ、なんとも無い、無事だ、元気だ、へっちゃらだ、へこたれていない、無傷だ、全然たいしたことない、堪えていない、という意味なのです。
つまりは、被害はどんなにもない、という意味で専ら用いられます。アクセントは書かずもがなですが、どん、です。
例えば、倒れてすぐ起き上がると、周りの者が、おい大丈夫かよ、と声をかけてくれるとします。そんな時に
おう、どんねもねえさ。ちょっとけつまずいただけや。
といいます、どんねもねえ、はどんねもない、が訛った男性言葉です。末語の、さ、は飛騨方言の終助詞です。
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