夜の事を飛騨方言では、ようさり、ようさ、と言うのですが、
古語に由来する言葉です。
★よさり(夜去り、「さり」は、来る、近づくの意を表す動詞「去る」の連用形から。
夜になったころ。夜分。特に、今夜・今晩の意を表すこともある。
副詞的にも用いられる。ようさり。
(さらに、夜さりこの寮(つかさ)にまうで来(こ)とのたまひて/竹取))
★ようさり-つかた(夜さりつ方,夜がやってきた時分。
夕方。(夜さりつ方、二条院へわたり給はむとて/源氏(若菜下)))、
が略されて、ようさり、更にまた略されて、ようさ、となったようです。
また、古語名詞・よ(=よる)、もよく用いられます。例えば
飛騨方言 意味
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おとついのよ 一昨晩、(おちつ日の夜)
よんべ 昨晩
きんのうのよ 昨晩
きょうのよ 今晩
あしたりのよ 明晩
あさってのよ 明後日の夜
ささってのよ 明々後日の夜
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ネット情報としては飛騨方言以外に、岡山方言の情報が目立ちます。
あるサイトですが、音声を公開しておみえです。
これが実におっとりと優雅な言い回しの印象を受けました。