大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

しょうらいとんぼ・飛騨方言

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故郷久々野町の郷土史の方言記事に、赤とんぼの事をしょうらいとんぼ、と紹介してあり、うーむ、考えこんでしまいました。筆者自身は、しょうらい〜、とは言わず、勿論、飛騨方言では赤色の事をショウライとは言いません。将来とんぼという意味でもなさそうですが、つまりいずれとんぼになるという事は、とんぼの子・ヤゴ、の事でもないし。ヤゴはヤゴ、そして赤とんぼは成虫です。

もったいぶらずに結論ですが、蜻蛉の音読み・せいれい、が訛った言葉・しょうらい、でしょう。つまりはトンボの古語が訛った言葉、やはり方言ですから古語に由来するのです。さてトンボを漢字変換すると蜻蛉になりますが、蜻蛉は古語では蜻蛉日記(かげろうにき)であったり、また大和の国にかかる言葉・蜻蛉島(あきづしま)であったり、ですね。蜻蛉・せいれい、は平安時代中期の辞書、和名抄(和名類聚抄)にも記載があるようです(広辞苑第六版)。

ところが飛騨で蜻蛉といえば斐太高校の記章・蜻蛉章(せいれいしょう)。なるほどトンボの記章です。"「中」の字を基調として「蜻蛉州(あきつしま、大和の国の枕詞)」に雄飛せんとする意図をこめました。"との事ですが、トンボが複眼である事のデザインは良しとして、大きなぐりぐり目玉ではなく、なんと四角の目とはこれ如何に。不思議なデザインというべきではないでしょうか。皆様、トンボの頭にみえますか??そしてとくとご覧あれ、学校の背景を。山また山。

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