大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 語源

があらんべ

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かっぱ・河童の、語源ってなんでしょうか。 つまりは問題が答えになっていた、という何とも早、 受験生にはありがたい問題です。

つまりは、かっぱ、の語源は、かわ+童・わらは、かわっぱ。 では次の質問、ちょっと難しいぞ、かっぱ、はいつの時代からの 言葉でしょうか、答えは膝栗毛、つまり江戸時代。近世語。 平安時代は、かわらわ、だったのでしょうか。

ところで、飛騨方言のお話・佐七のつぶやきですが、かっぱ、の事を、 ガオロ、というのです。 河郎が語源ではないか、と筆者なりに推察します。 そして、飛騨方言では、河童の子供の事を、 ガアランベ、と言うのですが、 死語でしょうかねえ。カッパそのもの、或いは カッパの子供の事が飛騨方言で、ガアランベ、 です。

この、ガアランベ、という言葉ですがその語源は佐七には、 カワ+ワラベ、としか考えようがないですよね。 ところが、共通語・カッパ、の語源も、かわ+わらわ、 ですから、実はなんと同じといってもよいでしょう。 あれあれ、ふふふ。

それでもくれぐれも誤解なさいませぬようように、 筆者は読者の方々に国語をお知りいただきたいだけの事です。 さて、わらは・わらべ、この言葉の違いは何でしょうか。 あくまでも一般論ですが、 日本人には完全に同じに響きましょうね。 ところが、わらは・童、という言葉からは、 かっぱ、という古語が生まれて、 わらべ・童部、からは飛騨方言・があらんべ、が生まれた、という 訳です。 この事は語源を推察する上で決定的な違いである、と 筆者が考える問題が実は潜んでいたのでした。ドキッ!

さて、ですから佐七の最後の質問、本稿の核心です。 わらは・わらべ、この二つの言葉はどちらが古いかな、答えは前者。 わらべ、とは、わはらむべ(=笑おうとしているひと、つまり子供)、です。 わらは、という言葉がなければ、わらべ、などという言葉が 生まれるべくもありません。

つまりはこれが言いたい。 方言学者の先生方へ、飛騨方言・ガアランベ、は 実は誤れる回帰ではありません。 わらはむべ、笑わんとする子供がカッパになっただけの話、 カッパより新しい言葉ですが、わらは・わらべ、 つまりは実は紙一重の問題であり、 誤れる回帰では断じてありません。 飛騨方言を許してちょんまげ。

ところで、斐太高校のすぐ川下にカッパ温泉ってのがその昔 あったような、なかったような。 いやあ、あったでしょうね、確かコンクリートの建物だった。 ベージュ色だったかも。 斐太高校ですから白線流しです。大八賀川です。 宮川に合流するのです。 その合流点に確かその昔にあったはず、カッパ温泉。

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