大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 題して佐七のブログ 

2006/12/21 "ひたむき"の語源

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ひたむきな姿、という言葉があります。 言葉の意味については書かずもがな。 そして同じ語群を思い浮かべますと、ひたはしり、ひたかくし、ひたごころ、ひたごもり、ひたすら、 等々、つまりはこの接頭語・ひた、は直の字が当てられます。 意味は共通、一直線という事でしょう。 広辞苑には、これら語群の一部について接頭語・ひた、の語源は、 ひとつ(一)か、との記載があります。 遠慮がちな表現、いや失礼、慎重な表現というわけです。

さて、"ひたむき"の語源ですが、安土桃山時代のポルトガル辞書・ 日葡辞書には Fitomuqi, fitomuqini との記載が一行 ありました。 つまりは語源は、ひとつむき、ひとつむきに、 である事は書かずもがな。
ふぃとむき>ひとむき>ひたむき
と変化したに違いありません。勿論、安土桃山時代は、ひとつ、ではなく、 ふぃとつ、と発音していたのでしょう。 敷衍しますと、ひとむき>ひたむき、の変化が生じたのはツイ最近、 といっても江戸時代であろう、という事がわかります。

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