そういえばしな漬けという言葉を思い出してネット検索をしました。
我が家は高血圧の家系で、漬け物はあまり沢山食べておらず、
従って会話に上る事もあまりありませんでした。
まずはしな漬けというキーワードでネット検索しますと数十件ヒットしますので、
これを順に読んでいくと、赤カブを主にその他数種の野菜を次々に足してつけていく、
つまり品々を漬ける食品だから品漬け、という事がわかりました。
情報発信元は飛騨に限られており、立派な俚言です。
品漬けをキーワードにネット検索しますと数は百を超えます。
これを順に読んでいくと更に知識が増えます。私自身は勿論作った事もなく、
また我が家ではあまり作らないので、この場であれこれうんちくを述べる資格はありません。
ご興味ある方はお調べになってみてください。
グルメ談は抜きにして、言葉そのものについて書きましょう。
私自身が、しなづけ、という言葉を昔から使っていたにしても、
漢字がまさか品漬けであるとは意外でした。
ネット検索に際し、まずはキーワードに何を使おうか考えるわけですが、
奈良漬、野沢菜、などというからという事で、(産地名かな?)
まずはよりによって支那(チャイナ)漬けが思い浮かんだ次第です。
当然ヒットゼロです、あれあれお恥ずかし。
ついで考えた事は、しなびた漬け物、しなやかな漬け物、
つまりは何か用言をひねった言葉かも、と考えてとりあえず平仮名で検索したら
実はさにあらず、がしかし何とか品漬けがヒットしたというわけです。
そして、しな、実は数量品詞・品。
うーん、ここで考え込んでしまいました。二品(ふたしな)漬け、三品(みしな)漬け、等々なら
意味はわかります。多品(たしな)漬け、品々(しなじな)漬け、上品(じょうしな)漬けなども良しとしましょう。
がしかし、ひとしなでも一品(ひとしな)漬けには違いないので、品漬けという言い回しに
抵抗を感じたわけです。
また例えば若し数量品詞で数を省略すると、里の長城、白髪畳、と言ってしまうと万里、三千、の意味から程遠くなる
どころか奇異そのものでしょう。
またあるいは品で作られない漬け物は無い、ならば漬け物はすべて品漬けではないか、と屁理屈を考えた次第です。
ただし上記のネット検索上、一つ好感がもてた言葉がありました。
飛騨の品漬け、という言葉です。
品漬けが飛騨俚言である以上、冗長な表現ではありますが
国民の皆様に正しく品漬けを知っていただくためにはこれ以上の言葉はありますまい。
しゃみしゃっきり。
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