体が苦しいという意味の形容詞ですが、
全国各地の方言情報があります。
ところで、さる飛騨方言の書には、頭痛がするところから、との
記載があり佐七は絶句してしまいました。
語源は、古語形ク・ずつなし・ずちなし・じゅつなし・術無し、
です。すべがなく辛いという意味で平安時代から現代まで意味は
変化していないでしょう。
すべなし・術無し、という形容詞もありますが、
ずちなしの用法は平安中期から、と言う事で最も古い言い方
なのでしょうか。
蛇足ながら、詮無し・せんなし、という形容詞もあり、
重要品詞につき、高校生なら誰でも知っている言葉でしょう。
確か江戸時代の方言辞典・物類称呼に、せんない、という意味で、ずつない、という
地方があると吾山先生が書いていらっしゃいます。
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