大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

アカシデの飛騨方言

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私:今日の話は単純。アカシデ赤四手、の事を飛騨方言では、こらふしで、という。
君:うーん、聞いた事ないわ。
私:アカシデの特徴とは?イヌシデとの違いや気になる育て方を徹底解説!などいうネット情報があった。ご興味ある方はどうぞ。
君:という事は、あなたは興味ないのね。
私:なんだか国語にはまってしまい、これがまた、実に面白い。こらふしで、の語源もめえっけ、という感じでございます。
君:いいから結論を書きなさいよ。
私:アカシデ赤四手はいいよね。葉っぱが赤くなるし、四方八方にお手々を伸ばしたような気の雰囲気という事だ。問題は、飛騨方言・こらふしで、の語源。共通語と飛騨方言の共通音韻は私の三歳の孫でもわかる。勿論、わかるよね。
君:絶望的。一番に女性に嫌われるタイプよ。なによ、その言い方。
私:ごめんなさい。つまりは、飛騨方言は「こらふ」+「しで」という事で、つまりは複合名詞だ。つまりは「こらふ」って何?ヒントは色。
君:そうこなくっちゃ。つまりは赤という意味の古語かしら。
私:いや、そうじゃないんだ。つい先ほど調べて分かった。こらふ胡蘿蔔はニンジン人参の漢名。鈴木三重吉といえば赤い鳥、近代文学、彼の小説、1910年の作・小鳥の巣、にも出てくる。
君:読んだ事はありません、と、正直にお書きなさいよ。
私:ええ。出典は日国、日本国語大辞典全二十巻。つまりはニンジンの色が赤だから、こらふしで。
君:つまりは明治の東京語ね。方言は中央の言葉が今に残るというけれど、飛騨でも、こらふしで、は死語ね。ほほほ

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