大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
アマガキ飛騨方言 |
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私:アマガキ甘柿にもあれこれ種類があるのかな、飛騨方言では、きざわし。 君:きざわし、って聞いた事ないわね。 私:うん、確かに。でも広辞苑第六版には記載があった。木についたままで甘くなる柿。他の異名としては、きねり木練、きざがき、きざらし。日国はさらに詳しい。日国の異名は更に、こねり、こざわし、きざわしがき、の記載。漢字は木醂・木淡。 君:つまりは飛騨方言・きざわし、は古語ね。 私:その通り。然も角川古語大辞典に動詞を発見。さはす醂・動サ四。意味は、柿の渋を抜く、あわす。つまり名詞・木+動サ四連用形・さはし。 君:あらあら、おかしいわ。自然に甘くなるという意味ではなさそうね。 私:ははは、その通り。角川古語大辞典には、さはしがき醂柿、の記載もあった。渋柿を灰汁(あく)に漬けて渋みを抜いたもの。つまり、きざわし、はこれの意味の転化だ。 君:他動詞がいつのまにやら自動詞の意味になったのね。 私:そうだね。動詞の自他を考えるのに参考になろうかと思う。 君:木において、という事ではなく、木によって、と言う意味に解釈すると他動詞連用形のままね。ほほほ |
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