大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
アミタケの飛騨方言 |
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私:アミタケはキノコの一種でアミタケ科というものがある。飛騨方言では、スイトン。 君:すいとん水団といえば戦中戦後の庶民食のイメージが強いと思うけれど、立派な食事の一種。つまりは飛騨方言は水団料理の具の意味で使われたのかしらね。 私:多分、そんなところだろう。安易な発想と言えば発想だが、ひとつ救いがある。 君:救い? 私:国語学という学問はさておいて、民衆語源、という学術語もある。つまりは庶民の言葉・方言は学問を究めた人々が考えに考え抜いて命名した言葉から成り立っているのではない、という単純な事実。素朴な発想、特に幼児語といわれるジャンル、からの命名が多いからね。だから、水団の具説も当たらずと雖も遠からず。 君:なるほど。 私:救いでない点もある。毒キノコ問題。アミタケは食用だが、アミタケによく似た毒キノコが沢山ある。キノコの専門家でない限り、山野でキノコ狩りはしない事だ。無知ほど恐ろしいものはない。毒キノコの別名は殺しの天使。名古屋に東山動植物園、別名が東山公園、があるが、・・・植物園で採取したキノコによる留学生一家3人の食中毒、摂食者3名、死亡者2名、重体1名、残品のキノコスープから原因物質のアマニタトキシン検出・・・という事故が記憶に新しい。2016年06月09日 ![]() 君:まあ、お可哀そうに。 私:閑話休題。明るい話題にしよう。方言学で面白いのは、キノコとコケ。キノコの事をコケという地方があり、飛騨も該当する。キノコ狩りが共通語だが、飛騨方言ではコケ採りなどというね。一発でお里(お育ち)が知られてしまう言葉だ。この言葉は都会では口が裂けても使うな。ぶふっ 君:つまりは、東京のお方はコケ採りという言葉でスイトンならぬキョトンというわけね。ほほほ |
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