大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
ダイコン飛騨方言 |
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私:ダイコン大根はアブラナ科の二年草だね。漢名は、らふく蘿蔔。異名としては、すずしろ、おおね、だいこ。飛騨方言は、だいこ。 君:まずは共通語の語源の説明からお願いね。 私:うん。ダイコン大根の和語は、おほね大根。記歌謡61にある。ハ行子音がア行になり、おおね、となった。あまり説明は要らないだろう。すずしろ清白、だが、春の七草として用いる言葉である事は書かずもがな。現代語といってもよい。日葡辞書にも、すずしろ、があるので中世語である事もよくわかる。語源についても書かずもがな、涼しい感じの真っ白な食材という事で、食欲をそそられない人はいないだろうね。だいこん、という言葉は実に単純で、おほね大根、を音読したものだ。おおね、は廃れ、ダイコンの方言量はざっと六、七十だが、おおね、の音韻およびその派生の言葉すらなくて、日本書紀の和語だが疾(とう)の昔に死語となっている。 君:飛騨方言ではダイコンの音韻から末語のモーラの脱落ね。だいこん、の異名に、既に、だいこ、があるという事は、少なくとも近世以前の音韻変化で、然も全国共通方言なんでしょうね。 私:まあそんなところだが、だいこ、の音韻は全国の方言に分布している。ん、は子音であって母音ではない。つまりは厳密には短呼化というより子音の脱落といったほうがいいのかね。そのあたりの事は、正直、よくわからない。 君:どうでもいいわよ。ほほほ |
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