大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

キクイモの飛騨方言

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私:キクイモ菊芋といっても、あまり馴染みがないね。飛騨なら、センダイモ、で決まりだな。
君:センダイモはジャガイモ・馬鈴薯の事ね。キクイモも輸入植物かしら。
私:ネット情報によれば、日本伝来は幕末から明治時代初期、 主に家畜の飼料、一部で漬物用に利用される程度、 戦後の食糧難時代に食料として注目、「作付統制野菜」に指定された国民の飢えをしのぐ代用食で配給、との事。
君:農政について語れば切りがないので飛騨方言だけのお話ね。
私:うん。キクイモは飛騨方言では、いっといも壱斗芋、ごしょういも五升芋、さんどいも三斗芋、ちょろけいも、ろくしょういも六升芋、以上が文献(土田吉左衛門・飛騨のことば、八坂書房・日本植物方言集成)から確認できる。
君:ちょろけいも、以外は共通の発想から出た方言ね。
私:その通り。つまりは数詞。沢山とれるといういう意味で究極の方言としては一斗芋。
君:どうして?
私:1000合=100升=10斗=一石。
君:日本は広いから、若しかして一石芋の方言があるのかしら。
私:いい質問だ。答えはノー。キクイモの方言量はざっと百程度だが、最大の量の表現が、ごといも五斗芋(青森、秋田、岐阜)だった。
君:飛騨では一斗芋だけれど、美濃では五斗芋(日本最大の表現)だったのね。ほほほ

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