大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

コウタケの飛騨方言2

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私:コウタケ革茸・皮茸・茅蕈は担子菌類コウタケ科のキノコ。別名がカワタケ。日本特産で、各地の広葉樹林下に群生する。食用、特に精進料理。乾かせば染草のような真っ黒で、ししたけ、ともいうね。飛騨方言では、どうじ・ろうじ、というが、飛騨方言では、じこう、と呼ばれることもある。
君:ろうじ、の音韻から、どうじ、が生まれたようだけれど、じこう、は全く異なる音韻よね。
私:勿論そうだよ。ろうじ・じこう、この両者に音韻のつながりは全くない。
君:では、今回のテーマは飛騨方言・じこう、の語源という事に絞られるわね。
私:うん、小学館日本方言大辞典には、じこーぼー、の見出しで紹介されている。意味は七つ。★大暑のころに人家の屋根裏にいる毛虫。★セミに似た虫。★きのこ、ぬめりたけ滑茸。★きのこ、べにたけ紅茸。★きのこ、さまつだけ早松茸。★きのこ、こうたけ革茸 Sarcodon aspratus。★きのこ、ししたけ鹿茸 Sarcodon imbricatus。つまりは、じこーぼー、は、虫で二種類、キノコで五種類、以上七種類の同音異義語。飛騨地方では、コウタケ革茸・シシタケ鹿茸、両者共、更にはジコウとも呼ばれるので、早い話が、なにがなんだかわからない方言の世界。
君:味は同じよね。ほほほ

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