大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

コウゾリナの飛騨方言

戻る

私:コウゾリナ顔剃菜・剃刀菜・髪剃菜・顔剃り菜、学名 Picris hieracioides subsp. japonica はキク科コウゾリナ属の越年草(二年草)または多年草。別名、かんぼうじ。飛騨方言は、がんもんじ。
君:コウゾリナはタンポポの事じゃないの。
私:まあ、そんなところだ。タンポポもざっと二十種ある。日本の山野に生えるのは西洋タンポポが多いのじゃなかったっけ。そのあたりの詳しい事は正直、よくわからない。和語としてのタンポポは、ふぢな藤菜、あるいは、たな田菜。
君:コウゾリナの音韻は日本語しては、やや奇異だわね。
私:うん。日本語を含めたアルタイ諸語の音韻上の特性、有坂・池上法則の母音調和ってのだよね。でも実は歴とした日本語なんだ。当て字でもなんでもなく、文字通り、昔は、かほそりな、と言っていた。これのウ音便というわけだ。もう一つの語源説としては、かみそりな。茎がざらざらしていて、男性のお鬚を連想させるところから来た花の名前だね。
君:飛騨方言の、がんもんじ、も和語・かんぼうじ、の音韻変化なのね。
私:それが実はね、音韻変化であることはその通りなんだが、実は、がんぼうじ、が長野・山梨・神奈川あたりの方言。これが中央で、かんぼうじ、になったらしいんだ。
君:かんぼうじとタンポポは母音調和しているわ。まさか共通祖語があったのかしらね。ほほほ

ページ先頭に戻る