大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

ネコヤナギの飛騨方言

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共通語のネコヤナギ・ヤナギ科、を飛騨方言では何と言うかですが、うーむ、実に多いですね。出典は八坂書房の日本植物方言集成、草木の方言のみを何万となく記載し辞書ですが、ネコヤナギを飛騨方言では、
いねころ、いのころ、えのころ、かわめどり、ねこねこ、ねこねこおんぼ、べーこ、べこ、べこやなぎ、べこべこ
だそうです。

さて、いねころ、いのころ、えのころ、の三者ですが、これは、共通語の犬っころが訛った言葉なのでしょうね。

かわめどり、とはいやはや、実は久々野町の郷土史に、めどり、との記載があるのです。ですから飛騨では古くは、かわめどり、と言われていたのでしょうね。そして久々野町では、いつしか接頭語が省かれて、めどり、になってしまったという事なのでしょう。そしてその語源ですが、これはもう、ぬくめどり・温め鳥、できまりですね。ネコヤナギは川に生えている植物ですから、川にいる温め鳥とは、ふーむ、昔の人は考えたものですね。ぬくめどり、は幾らでもネット情報があります。各自でお調べあれ。

ねこねこ、ねこねこおんぼ、の二つは文字通り猫からの連想の命名ですね、なにせ猫ヤナギですから。飛騨方言・おんぼ、ですが、共通語・おんぶ、という意味なんですよ、私も餓鬼たれの時は、ばあちゃんおんぼ、とひとこと言ってピクリとも動かないと、おうおうオンボがええか、なんちゃって祖母がおぶってくれました。ヤナギの木が猫をだっこしているようにみえるからネコネコオンボでしょう、なるほど。

べーこ、べこ、べこやなぎ、べこべこ、ですがとにかく絶句するしかありまません。何かの間違いではないですか。私は発狂しそうです。べこ、と言えば、東北方言で牛でしょう。断じて飛騨方言ではありません。そりゃネコヤナギの肌触りが牛のそれに良く似ている事は認めます。だって佐七は牛の飼育をしていたのだもの。生活実感あり。だからネコヤナギを例えて牛のヤナギなら良くわかります。でも飛騨方言で牛をベコとは言わないでしょう。ですから、べこ〜、という印刷データ・・・八坂書房殿!!・・・・・誤入力の可能性はないですか。これが飛騨方言とは、佐七にゃ信じられませんて。しゃみしゃっきり。

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