大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
ぬるで飛騨方言 |
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私:ヌルデ白膠木はウルシ科の落葉小高木。旧字は、ぬるで。学名は Rhus javanica または Rhus javanica var. chinensis。英名は Chinese sumac or nutgall tree。各地の丘陵地や低山に分布する。異名としては、ふしのき、かつのき、かつかど、かちのき、かつぎ、かえのき、のでぼ、ぬるでのき、ぬりでのき、ぬりで、ぬで。漢名は鹽麩木、塩麩木。塩麩子。飛騨方言は、ごまぎ("くぐのの唄と祭ばやし"・昭和61年刊行)。 wiki ![]() 君:まずは共通語の語源ね。 私:うん。聖徳太子伝歴(917頃)に出てくるのが最初。そして、下学集(鎌倉)や著聞集(鎌倉)にあるので、中世以降の言葉。木から白い樹液が採取でき、塗り物に利用したから。つまりは白膠木は当て字、そして音韻は、塗る+出る、の複合動詞の連用形、つまり体言といったところがコンセンサス。他にはヌルヌルという擬態語とか、諸説がある。葉にできる虫こぶを五倍子(ふし)といい、タンニンの原料として薬用、塗料、インク製造などに用いる。 君:結構、多用途なのね。方言量は多そうね。異名も多いし。 私:方言量は百以上といったところか。多いね。ごまぎ、は実は全国共通方言。津軽、青森、岩手、秋田、群馬、飛騨。 君:その語源は若しかして護摩木からかしら。 私:ああ、そうだよ。物類称呼に記載がある。天台真言宗の僧徒、護摩を修行するにこの木(白膠木)を用ゆ。 君:なるほどね。皆が納得ね。 私:但し、条件がつく。 君:どういう事? 私:著者・越谷吾山という人物を信ずる限りは、という事。 君:あら、有名な本じゃないの。 私:彼が江戸時代の知識人である事は間違いない。但し、彼は江戸から出ず、物類称呼は諸国の人から聞いた事を書にしたというような雑学の本だからね。 君:ほほほ、それじゃあ多少の間違いはあるわね。 私:民間語源のオンパレードかも、と疑ってみる必要もあるだろう。 君:どうでもいいわよ。どうせ、方言とか、語源とか、言葉のお遊びなのだから。ほほほ |
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