大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

ソヨゴ飛騨方言

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私:ソヨゴ冬青 Ilex pedunculosa はモチノキ科・モチノキ属の常緑広葉樹、小高木だね。関東以西各地の山地に生える。漢名は、とうせい冬青。異名としては、フクラシバ、ソヨギ、フクラモチ。飛騨方言は、しょーごい、しょーぎ。
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君:まずは共通語の語源からね。
私:うん。角川古語大辞典には記載がないが、各種の語源辞典には動ガ四・そよぐ、からとの説が多い。和語の解釈は困難だが、葉同士が風に揺られてカサコソと音を立てる事からかもしれない。ソヨゴの方言量はざっと百で、そよご、ふくら、の音韻変化の方言が二大派閥だ。
君:飛騨方言の呼び方は、そよご、の訛りね。
私:まあそんなところだが、モッコク科サカキ属の、さかき榊 Cleyera japonica、つまり全く異なる種類の木本も、しょーごい、しょーぎ、と呼ぶようなので、話は混乱する。漢字表記の「冬青」は冬の間も葉が青々と美しいことにより、サカキのない寒冷地ではその代用として神事に用いるからなんだ。
君:あなたの村、旧大野郡久々野町大西村ではなんと呼ぶのかしら。
私:うーん、わからない。故郷を離れて五十年。さかき、かな。
君:ソヨゴ・サカキ、両者は共通語においては異音異義語で、飛騨方言では同音同意語なのね。ほほほ

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