大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
タンポポの飛騨方言 |
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私:タンポポ蒲公英、学名 Taraxacum, はキク科タンポポ属の総称。江戸時代にはツヅミグサと呼ばれていた。漢名は蒲公英(ほこうえい)。飛騨方言は、くじな。 君:ツヅミグサはタンポポの古名というわけでもなさそうね。奈良平安どころか、古代からの花なのだから。 私:まさにその通り。タンポポの古名は、ふちな。本草和名には布知奈の字を当てている。また古名の別名は、たな田菜。タンポポは17世紀初めに突然に出現した日本語。江戸語とでも言うべき。つづみ鼓の音からの連想、という説が有力だが、語源には諸説ある。 君:飛騨方言・くじな、は和語・ふちな、の音韻変化という事なのね。 私:うん。その通り。タンポポの方言量はとても多く、200から300といったところだろう。くじな、は全国共通方言で、蒲公英の方言としては最大派閥といってもいいね。タンポポそのものもアッという間に各種の音韻に変化して全国各地の方言になっている。子供の言葉遊びからどんどん方言量が増えていったのだろうね。書き出せば切りがない。 君:なるほど、肝心の、ふちな、の音韻についてはどうかしら。 私:それもとてもいい質問だ。実は皆無といってもいい。大分方言に、ふじな、が残っているのみ。これとて令和の現代では死語じゃないのかな。 君:それを言うなら、タンポポ以外は死語よ。つまりタンポポの方言量は1。ほほほ |
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